Language
Japanese / English
News
letter
経営や趣味、時事などのブログ記事や、Podcastの発信を日々行なっています。ニュース登録をしていただければ、更新情報を配信していきますのでお気軽にご登録ください。(広告を配信することはありません)
Language
Japanese / English
News
letter
経営や趣味、時事などのブログ記事や、Podcastの発信を日々行なっています。ニュース登録をしていただければ、更新情報を配信していきますのでお気軽にご登録ください。(広告を配信することはありません)

【エピソード概要】
トリニティ創業期を支えた輸入ブランド4社(Bluelounge、Marware、Sumo Cases、Catalyst)とのパートナーシップのストーリーを語る。
共に成長しロングセラー「CableBox」を生んだBlueloungeとの出会いと別れ、競争激化で終息したMarware、Sumo Casesの背景を分析。
ニッチな防水・耐衝撃で成功を収めたCatalystが、iPhone本体の進化と外部投資家の介入で直面した困難とは。
さらに、Catalystのクレーム対応で採用された「揉めない」ための独自の"神対応"サポートポリシーを詳細に解説し、その驚くべきコストパフォーマンスを公開。
「Podcast:リアル経営」このエピソードに関するご意見・ご感想をぜひお寄せください。今後の配信の参考にさせていただきます。
リアル経営|企業経営の成功と失敗、等身大で語る台本なき社長のリアル」
この番組は、私、Hossyこと星川哲視が自らの体験をもとに、経営やその舞台裏などをリアルに語っていきます。
リアル経営は、毎週金曜日朝6時に配信しています。
おはようございます。自由人のHossyこと星川哲視です。
おはようございます。STRKのがじろうです。
前回ですね。
はい。
毎回で申し訳ないんですけれど。
いえいえ。
僕は前段、ブランドを輸入する場合と、自社で製品を作る場合をざっくりと比較して、ブランドの話をしようと思っていたんですけれども。
僕がいろいろ聞いちゃって。
いやいや、全然いいんですけどね。論点もありつつ話が広がってしまい、ブランドの話になる前に終わってしまったという感じなんですが。実際、けっこうね、そこの根本的な部分、どのブランドかによらず、本当に普遍的というか。リスクの話もそうだし、リターンの話もそうだし。原価計算のところも、実際に電卓を見ながら話したと思うんですけれども。
基本的な計算の仕方で、もちろん細かいところはいろいろあるので、そこはね、話してもちょっと難しいので触れていないですけど、ざっくりああいう感じだったんで、前の回はわりと今後の参考にしていいかもしれないですね。
そうですね。
というわけで、これからはですね、実際に取り扱いをしていたブランドについてお話ししたいと思います。
はい。
はい。まずはトリニティが創業した時の2006年5月の段階で取り扱いをしていたのが「Bluelounge」というブランドですね。やっぱりこのブランドは、ブランドとしてもそうだし、我々が3人で始めて、彼らも2人で始めていて。両社ともすごく小さくて、我々が彼らの製品を始めた時は、彼らも製品が2つしかなかった。
ふ〜ん。
ケーブルを巻く「Cableyoyo」という製品があって、それをiPodに付けられるバージョンを出したときに、彼らと一緒に始めたんです。ラスベガスの展示会であるCESで、トリニティを始めるよりも前に出会っているんですよね。そのとき彼らも2m×2mくらいの小さなスタンドブースで2人でやっていて、「面白いじゃん」ってなって意気投合しました。
彼らがその後いろんな製品を出していくのとともに、我々も成長して、お互い一緒に成長していったんです。すごく印象に残っているブランドですね。たぶん、がじろうとCESで出会ったときも、Blueloungeとトリニティで共同ブースを出していたんです。
そうだったんですか。
もともとBlueloungeがどんどん大きくなってCESに出していた時に、Simplismも海外展開するということで、お互いに費用を少しずつ出し合ったりしながら、ちょっと大きめのブースを一緒にやっていたんです。
それくらい、単なるブランドと輸入代理店という関係を超えていたので、NuAns NEOの時も、10周年プロダクトとしてBlueloungeと一緒に、じゃあ自転車でも作ってみようか、という話をするなど、いろいろなことをやっていました。
うん。
一番たぶん売れたのは「CableBox」っていう、名前の通りケーブルを入れる箱なんですよ。今はほんといろんなメーカーから出ているんですけれども、電源タップをしまっておける大きなただの箱なんですよ。このドミニクから最初デザインを見せてもらった時に、本当にこのただのプラスチックの箱なんですよ。その箱を売るの?
(笑)
というぐらいだったんですが、雑貨店のバイヤーさんなどに事前に軽く話してみたら、「これはすごいですよ」と。
へ〜。
確かにそれまではなかったんですよ、本当に。そういうものが全然なかった。ケーブルとか、こういったものをやっぱり見せたくない、という気持ちがあって。Cableyoyoも、ケーブルをヨーヨーのように巻くとケーブルがしまえる、という商品でした。
それのイヤホン版があったり、今回の「CableBox」も、本当に箱にテーブルタップを入れて、電源とかいろいろ刺さっているのをパコっとしまうだけ、というシンプルなものです。でも、これは本当に10年くらい売れ続けたんですよね。
へ〜。
途中からコピー品がたくさん出てきて、だんだんショボくなってしまいましたが、とはいえ長く売れた製品ですね。たしかグッドデザイン賞なんかだと、10年売れ続けると「ロングライフデザイン賞」という別の認定をしてもらえるんです。そういった製品も手掛けていました。
いいですね、その2mの狭い展示ブースで知り合った人と一緒に成長して大きくなっていくって、ロマンがありますね。
そうなんですよ。最終的には、彼らが大きくなっていく中で、詳しい理由は分からないけど、会社を売却してしまったんですよね。だから今、Blueloungeというブランド自体はあるんですが、もっと大きな会社の一部門という形になっています。
そうなると、僕らはドミニクとずっと一緒にやってきたわけですが、彼の会社でもなくなってしまって。デザイン契約があって、彼がデザインしたものを製造するということはやっていたものの、やっぱり製品だけじゃなくて、人と人との付き合いも大切にしていたので。だんだんと、製品自体も面白くなくなったと感じていましたし、一緒に何かやっていこうという関係性もなくなってしまったんです。
トリニティ側でもSimplismなど、他のブランドが大きく成長したという背景もあり、徐々に新製品の取り扱いを減らしていきました。結果として、僕がトリニティを辞める前に、Blueloungeの取り扱いは終了することになります。
ふ〜ん。
それで、もう一つ、本当は細かい製品も入れるともっといっぱいあるんですけど、大きくやってたのでいうと、「Marware」っていうですね、iPodのケースを一緒にやってた会社なんですけれども。ここもいろんな工夫してiPodケース一緒にやってたんですけれども、我々がSimplismをやる時に、向こうとしては競合になったと思っていて。だんだん関係性が良くなくなってきて。それで、ザ・アメリカンな感じの製品が増えていったので、徐々に止めていったっていう感じのブランドですね。
輸入ビジネスをやりながら自社ブランドをやる場合、こういう形で海外ブランドの競合になってしまう可能性もあるっていうのは一つのリスクにはなるかもしれないですね。
うん。
あとちょっと面白いところでいうと、「Sumo Cases」
はい。
外国人にとってというか、主にアメリカ人にとっての「相撲」っていうのは、強くて弾力があるというイメージなんですよね。だからケースに最適。Sumo Casesというブランドがあって、デザイナーがすごく面白い方だったので、そのデザイナーとも仲良くなりました。Sumo Casesって、日本で何かをやりながら「相撲」をまた輸入するっていうのは、なかなかすごいことだなと思いつつ。
そうですね(笑)
ケースは可愛らしい感じだったり、質感も良かったりして、当時はiPodのケースばかりでしたね。一度、ワールドカップがあった時に、出場国の国旗をモチーフにしたケースを作っていたんですよ。
へぇ。
それで、それはけっこう話題になって、各国ごとの推しみたいな感じで買ってもらえたりしたんです。
うん。
僕はサッカーをあんまり知らなかったのですが、イングランドとか、ドイツのはすごくたくさん売れたんですよ。
へぇ、やっぱ強い国が。
強いのかな、あと人気かな。でも、あまり知られていない国の商品は全然売れなくて、トータルではかなり在庫が残ってしまったという苦い思い出があります。
なるほど。
この会社は、彼ら自身もビジネスがうまくいかなくなったのか、だんだんと収束していって、残念ながら僕らがどうこうするよりも前に、なくなってしまいましたね。あと、少し後から始めたブランドとして、「Catalyst」があります。
はいはい。
Catalystはこれも本当に最終的にたぶん2024年ぐらいまではやっていたんですけれども、ここはケースといってもかなり特殊なもので、防水ケースだったんですよね。特にアクティビティというか、スキーとかサーフィン。
アウトドア向けですね。
完全にアウトドア仕様で、どんな状況でもiPodやiPhoneを使えるように、という形でやっていました。水中で使えるようなものですね。さすがにスキューバダイビングとなると深すぎるので無理ですが、シュノーケリングくらいであれば、iPhoneなどをこのケースに入れて海に潜り、魚を撮影したりすることが可能でした。
ふ〜ん。
普通のケースだと、Simplismもそうだったんですが、だんだんと他の会社と競合していくうちに、なかなか勝てなくなってくるんですよ。Marwareも先ほどの話の通り、僕らがSimplismをやっていなかったとしても、たぶんやっていけなくなったと思います。競合が増えていくと、Sumo Casesも、たぶん「ちょっと可愛い」という程度では立ちいかなくなったと思います。
ただ、Catalystだけはやはり防水・耐衝撃という点で際立っていて、3mの高さから落としても大丈夫だし、水の中に入っちゃっても大丈夫、といったものが、かなり差別化されているんです。Simplismでも作ろうかという話はあったんですが、やはりけっこう難しくて、ノウハウが必要なんですよね。
うんうん。
なので、この領域については、あんまり力を入れず、耐衝撃ぐらいは多少やったんですけれども、こういう完全防水のものというのは、やっぱり彼らのノウハウで作って売ってもらった方が良いだろうと。ここは特殊な需要なので、安くても5、6,000円、高ければ1万円とかしていましたけれども、それでもやっぱり買う人たちは一定数いるんですよね。そうなると、細かい価格競争をしなくても良かったわけです。
なので、このCatalystは扱っていました。Catalystを作っていたのは、香港にいたアメリカ人と香港の女性が結婚して二人でやっていたんですけれども、ここの二人も日本が大好きで、僕らとすごく仲良くしてくれました。僕らが香港に行けば彼らのところへ行って、彼らが日本に来れば僕らのところに来て、といった感じで、お互いに仲良くやっていたんです。
はい。
ただ、やっぱりだんだん、まずiPhoneが防水になってきました。耐水とは言っているものの、実質的には防水みたいな感じでアピールし始めて。耐衝撃でいうと、Simplismも「5m大丈夫」みたいな、よりすごい製品を出すようになってきたんです。しかもそれが数千円で、Catalystの3分の1、4分の1ぐらいで買えるようになってきた上で、やっぱりなかなか売り場が維持できなくなって、シュリンクしていってしまいました。
Catalystも、これちょっと今後話す中で、次の大きなブランドのところでも出てくるんですが、彼らにとってはかなり大きいビジネスになっていたんですよ。日本以外でいうと、アメリカってこの手の防水・耐衝撃ケースがすごく大きな市場なんです。
うん。
Catalystよりも大きな会社で、OtterBoxというところがあるんです。僕が聞いた話だと、そこは100億円以上売り上げがあるんですよ。
iPhoneケースだけで。
Catalystはもちろんそこまではいってないとしても、たぶんトリニティが20億円くらいの売上の頃に、彼らはたぶん50億円くらいの売上はあったんですよね。
え〜、すごい!
良し悪しは別として、僕が今まで見てきたのは悪い例が多いんですけど、ビジネスが大きくなると何が起こるかというと、一つの国で現地法人を作るほどではないんですよ。アメリカは彼らがもともと直接やっていたので問題ありません。日本や他の国で現地法人を作るというレベルまではいかないんです。
ただ、彼らの会社がすごく大きくなってくると、外部投資家が出てきて、その外部投資家が「もっと売上を伸ばすために」という目的で、謎のコンサルタントなどが入ってきます。そして、「各国への売上をどんどん上げろ」と指示されるようになるんです。
うん。
売上目標をもっと上げろみたいなことを世界中の代理店に対して出してくるんですよね。それで、その上げ方がやっぱりけっこう難しくて。たとえばこの1万円以上するケースを、以前NuAns NEOの時にも例に出しましたけど、ヤマダ電機の鳥取の店舗で1万円以上のケースを置いても、結局は売れなくて売れ残るじゃないですか。
うん。
我々としては、やっぱりそのリスクは取りたくないんですよね。だから、やらないからこそ、そういう売上を含まない販売計画を立てるんです。Catalystからすれば、我々が発注して彼らが我々に納品すれば、もう売上になりますよね。だから、その先に売れようが売れまいが、彼らの売上だけでいうと関係ないわけです。
特にそういうコンサルタントは、自分たちが関わったことによって売上が上がればいいだけなので、「それは無理だよ」っていうような、売り切れないし在庫が残るような販売計画を押し付けてくるんですよ。
う〜ん。
僕らはさっきの創業者の夫婦とは仲良くさせてもらっていたので、「いや、こういう理由だと無理でしょう」みたいなことをしっかり話し合っていました。僕らにはそこまで強く押し付けてくることはなかったのですが、けっこう他のところではそういうやり方でやっていたみたいです。
良い部分もあるけれど、各国の事情などを考慮に入れずに、あとはその製品のことが好きじゃない人が売ってくると、やっぱり温度感が変わってしまうんですよね。
数字遊びになるってことですよね。
もちろん遊びじゃないとは思うんですけど、やっぱり投資家が入ってきたりすると、「じゃあどれぐらいで毎年成長するんだ」といった話になってくるんですよね。そういうあたりで、Catalystと最終的に創業者の二人とも、なかなかうまくコミュニケーションが取れなくなってきてしまったんです。
だいたい営業担当があまり熱を持っていないので、我々もやる気がなくなっていき、市場としてはさっき言ったようにiPhone本体が耐水、まだ防水とは言ってないと思うんですけど、CMを見る限りはすごく水場で使っているのを出してくるんで、「じゃあ防水ケース要らないよね」となったんだと思います。ですが、実際問題としては、海水はダメなんですよね。
ああそうなんですね。塩分が。
だから、お風呂ぐらいであれば、正直今のiPhoneはケースに入れなくても大丈夫だと思います。しっかり出して乾かして使えば、問題ありません。
ただ、AppleのCMだと、どこでも大丈夫そうな見せ方をしているので、塩分を含むようなシュノーケリングなど、海に入るような状況では、本当にケースに入れて、ちゃんと対策した方が良いと思いますね。いまだに。
今、3つのお話を聞かせてもらいました。輸入はリスクが少ないとしても、その中で一番うまくいったのは、やはりCatalystということになるのでしょうか?
うまくいったという意味では、BlueloungeのCableBoxなんかは本当に長いこと、コンスタントにずっと売れ続けたので、良かったと思いますね。
ちょっとニッチな商品で、付加価値が高いものの方が、輸入としては息が長くなるんでしょうか?
そうだね。差別化がしっかりできていますし、防水って、下手をすると中に入れているものが水で壊れてしまうので、普通のケースと違ってすごく難しいんですよね。MarwareとかSumo Casesは見た目とか、ちょっとした機能性だけだったので、早晩やっていけなくなったんだろうなと思っています。
だからこそCatalystみたいなのは難しくて、差別化ができていて、いまだにCatalystと同じ性能のものを日本のメーカーは作れていないと思いますよ。
ふ〜ん。
BlueloungeはiPhoneケースを作っていないので。トリニティでいうNuAns寄りですね。
そうですね。
その雑貨的なものとか、そういったものを扱っていたので、息の長い製品が多いんですよね。NuAnsのWORKLIFEの回の最後の方でも話したと思いますが、Blueloungeの製品というのは今でも普通に使える製品ばかりですよね。僕も使っている製品がありますけれども。なので、ちょっとBlueloungeはCatalyst、Sumo Cases、Marwareとは違う立ち位置で、iPhoneケースではないので陳腐化が少ないんですよね。
うん。
Catalystの難しい点は、精密に作らないといけないところなんです。水中でも、絶対に水が入ってはいけないので。特に、さっき言ったような海水では、なおさらです。ですから、iPhoneが発売される時に、事前にリークされたデータだけでは作れないんですよ。なので、実機を手に入れてから、最終調整して作っていかないといけないんです。
うん。
iPhoneはだいたい9月とか10月頃に出てきますよね。それに対して、Catalystが製品を販売し始めるのは翌年の2月か3月になるんです。彼らは中国の工場を作っているので、2月は旧正月がある関係で、だいたい3月とかになってしまうんですよね。なので、3月、4月に販売すると、もう少ししたら次のモデルが出てくる、というタイミングになってしまうんです。
そうですね、
基本的に、この手の製品は共用できないんですよね。次のモデルでは使えない、といった製品サイクルの難しさというのも、最終的には遅すぎてできないよね、となってしまったポイントかもしれません。
今、振り返ってみて、もしもう一度ゼロからスタートして、お金も何もなかったとしたら、どの輸入ブランドをやりますか?
やっぱりBlueloungeですね。長く使えるし、特定のiPhoneの機種に限定されるわけではないから。僕はCatalystは正直、自分では使っていなかったんですよ。大きいから。
そうですね。
しっかり守るのがポイントだから。やっぱりこの4社でいえば、人としても含めてBlueloungeが一番好きでしたね。
Catalystは一つだけ裏話っぽい話があって。さっき精密に作るって言ったと思うんですけれども、防水ケースとして売り出すわけですが、ケースにiPhoneを入れる時、入れ方とか、画面も含めて全部カバーしているので、基本的にフィルムとかを付けちゃいけないんですよ。なんですが、付けたまま入れる人がいるんです。そうすると、1ミリにも満たない厚みであったとしても、精密に作っているから、ちゃんとしまえなかったりするんですよね。
それで、製品の不良もゼロとは言わないんですけれども、クレームとして「水が入ってどうこう」というクレームの、僕が思っている8割ぐらいは、ユーザーの入れ方のミスだったりするんです。なんですが、もし壊れたとすると、めちゃくちゃ怒って連絡してくるんですよ。
う〜ん。
「防水っていったのに中に水が入って壊れた」と、すごく怒って連絡してくるんですよ。そういう時にお客さんのせいにすると、揉めるしかないんです。
はいはい。
入れた時の状況って、やっぱりこちらは分からないじゃないですか。電話で連絡が来るにしても、メールでクレームが来るにしても、もう突き詰めていくと、揉めてしまうしかないんですよ。そうすると、「どうしてくれるんだ」みたいな話になってくる。一応、僕の方針というか、トリニティの方針としては、お客さんと揉めないようにしようと。
うん。
揉めない最大のポイントは、「防水ケース買ったのに、水が入ってきて壊れたんじゃないか」と言われたら、「分かりました。Apple Storeで修理の見積もりをもらってください」と。
ほう。
修理してもらったら、その修理の証明があればその金額を振り込みます。
へぇ。
こういうふうに対応してもらえたら、絶対に揉めませんよね。
はい。それはそうですね。
自分がもし、iPhoneのケースを買って防水だったとして、中に水が入って何かあったとしたら、「ふざけんな」ってメーカーに電話しますよね。その時、「修理していただいた費用を振り込みますね」と言われたら、揉めずに「あ、いいんですか?」ってなるでしょう。
うん。
なのでもうこの方針でいくと。
では、その揉めそうになるのって、全体から見ると何パーセントぐらいだったんですか?
それで、ここがポイントなんですが、クレームの数自体でいうと、だいたい1%にも満たないんですよね。それに、すごく怒ってくる人にとっては、ある意味「神対応」ですよね。そうすると、実際に修理をして請求をしてくる人は、さっきの1%からさらに10分の1以下になるんです。
ふ〜ん、ちょっと自分も悪かったかな、なみたいなね。
本当は、自分がうまくできなかったと分かっていながら、行き場のない怒りをメーカーにぶつけたいという人もいるんですよね。
うん。
なので「えっ、いいんですか?」みたいになるんですけど、「修理をちゃんとしていただいて、その分の明細をもらえたらお支払いしますよ」と言うと、ほとんどこないんです。なので実際、けっこう売っていた頃でも、年間でおそらく、ちょっと手元に正確な数字はないんですけど、10件はないですね、実際に修理代を払ったことが。
となると、修理で数万円かかったとしても、多くて数十万円ですよね。実際にはそんなにありません。トリニティのサポート担当がお客さんと揉めて、長い時間やりとりして、お客さんがすごく怒るのをなだめる、みたいな無駄な時間もなくなりますし、サポート担当だって、鉄のメンタルってわけでもないんで、そういった部分で疲弊するっていうこともなくなります。
さらにいうと、このネット社会だと、そういうサポートをしてもらったら「すげえ神対応じゃん」みたいになるわけですよ。
うん。
ですので、製品に関するクレームが来た際、炎上を防ぐ方法として、基本的にはお客様の言ったとおりに対応するのが一番です。これが過剰な要求、たとえば「そのせいで何十万円よこせ」といった話ではなく、このケースのように修理するという話で、原状回復のための費用をしっかり負担すると伝えれば、基本的にお客様は納得してくれます。
たぶん、そもそもあまり期待していないけれど、腹が立ったから連絡してみたら「やってくれる」となれば、今の口コミの時代では非常にポジティブな評価になりますよね。これを考えると、ケチらずにお客様の言うことを聞いてあげて、きちんと費用を払い、「原因追及はしません」というスタンスをとることで、結果としては全員がハッピーになる、というサポートポリシーでやっていましたね。
究極の話、それをやってみて、あまりにも出費が大きすぎたら、後で考えたらいいやぐらいの方がいいですよね。
年間でそれぐらいだったら。サポートコスト、お客さんの対応に長い時間かけることを考えれば。実際、1時間以上文句を言い続ける人って、本当に普通にいるんですよ。
そうですよね。
もう、暇なんじゃないかな。
うん、そうですね。
今でこそ「カスハラ」みたいな言葉があるから、最近はトリニティも、そのカスハラに対する対応をきちんと出すようにはしているんだけれども。昔はそういう言葉もなかったし、本当に延々と文句を言う人がいてね。
一回、カスタマーサポート担当の女性が「もうこれ以上はできません」って泣いちゃったから、僕が代わったんですよ。だいたい、ああいう人って基本は「責任者を出せ」って言うんです。「僕、社長なんで、僕が責任者です」って言って代わる。それで、ぐちゃぐちゃ言うから、「はいはいはい」って聞いてはいないんですが、スピーカーフォンにしておいて、他のことやってるわけ。
はい。
それで、「聞いてるのか?」って途中で言ってくるから「聞いてますよ」って。「謝れ」って言うから「謝って終わりにするなら謝ってもいいですよ」って。それで、一応謝って、終わりにする。
さすが。
あんまり真に受けて対応しちゃいけないんでね。
そうですね。一定数いますもんね。
そうですね。これ以上は響かないでしょうし、責任者を出してももうこれ以上いないとなると、たぶんもうやれないんだと思います。
あと泣いちゃった子が、辞めちゃうとかなったらもう最悪ですもんね。
そうなんだよね。僕の知る限りはまだいますね。彼女はね。
よかった、よかった。
なので、ちょっとおかしい人はいるけれども、あんまり真に受けずに、さっきの話でいうと、お客さんと揉めないっていう方針にするのが一番いいかなと思いますね。コストがかかりすぎちゃいますし。
うん。
というわけで、今回は、輸入ブランドの創業から始めて、BlueloungeやCatalyst、Sumo Cases、Marwareといったブランドをご紹介しました。
ただ、僕がトリニティの歴史の中で、これらのブランド、特にBlueloungeなんかは本当に仲良く長いことやってたんだけれども、これとは別にビジネス上も大きかったし、僕としてもそのブランドを扱ったり、始まりから終わりまで一緒にやってたのが大きいなというのが、ブランドでいうと3つありまして。
次回、Jawboneというブランドと、あとMophieっていうブランド、ちょっとここと基本はくっついているんですけど、Quirkyというブランドがありまして、この3つのブランドについてはもうちょっと深堀してお話ししたいかなと思いますので、次回もまた聞いていただければと思います。
はい、よろしくお願いします。
リアル経営|企業経営の成功と失敗。等身大で語る台本なき社長のリアル」
概要欄にこの番組のWebサイトへのリンクを張っております。 感想、メッセージ、リクエストなどそちらからいただければ嬉しいです。
毎週金曜朝6時配信です。ぜひフォローお願いします。
ここまでの相手は、Hossyこと星川哲視と
がじろうでした。
それではまた来週、お耳にかかりましょう。
コメント