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星川哲視(Hossy)の個人サイト Hossy.org は、これまでの起業・経営・卒業など、さまざまな経験からの情報をブログ記事やPodcastなどさまざまな活動を通じてアウトプットするサイトです。

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Episode 32|「ブランドストーリーのリアル|NuAns NEO [Reloaded]編」【Part 5】情熱に集うユーザーコミュニティ

【エピソード概要】

音楽デバイスとして使い尽くすために、ライセンス料を払ってまで実現した高音質化へのこだわり。Android OSアップデートに潜む予想外の困難や、メーカー側が抱える現実的な苦悩にも踏み込む。さらに、バッテリーの独自サポート体制など、ユーザー視点に立った細かな工夫にも触れていく。

細部に至るまで吟味し尽くし、やれることをやり切った製品に対する開発者の情熱は、ユーザーコミュニティとの温かな交流を生み出し、互いに育て合ったプロジェクトの熱量が伝わる内容となっている。

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    オープニング

    Hossy

    リアル経営|企業経営の成功と失敗、等身大で語る台本なき社長のリアル」

    この番組は、私、Hossyこと星川哲視が自らの体験をもとに、経営やその舞台裏などをリアルに語っていきます。

    リアル経営は、毎週金曜日朝6時に配信しています。

    Hossy

    おはようございます。自由人のHossyこと星川哲視です。

    がじろう

    おはようございます。STRKのがじろうです。

    Hossy

    はい。かなり長くやってきたNuAns NEOシリーズで、しかも今回は第2世代のNuAns NEO [Reloaded]で何回もやっているので。

    がじろう

    5回目くらいですか。NuAns NEO [Reloaded]だけ。

    Hossy

    はい。なので、そろそろ終わりに近づいてきています。

    がじろう

    はい。

    Hossy

    まだいくつか思い出すところとして、ちょっと残りの部分をお話しして、次回ぐらいで最後の締めと、あと未来というか、今後のところの話を少しできたら終わりかなと思ってます。

    がじろう

    はい。

    音質のこだわりとライセンス

    Hossy

    大きな括りで今日ソフトウェアの話をまたするんですが、最初から聴いてくださっている方は、「音楽スタート」というのを覚えていらっしゃるかもしれません。NuAns NEO [Reloaded]をスタートした時には、音楽もNuAns NEO側で聴くというのをやろうと思っていました。

    本当に自分の音楽デバイスとして使い尽くすというか、そういうことをやりたかったので、音質にもこだわりがあったんです。

    がじろう

    こだわりたいと。

    Hossy

    はい。ワイヤレスの時代にはなってきていますが、「コーデック」といって、音楽を聴く時にスマートフォンからイヤホンに音を飛ばす形式があるんです。そして、この形式によって音質がかなり変わるんです。

    がじろう

    はいはい。

    Hossy

    たとえばAppleのiPhoneでいうと、AACという種類があって、それでオーディオ信号を飛ばすんですよ。これはいろいろな方式があって、その中でも音質がいいといわれていたのが、aptXという方式です。

    がじろう

    横文字がちょっと覚えられる自信がないですけど。

    Hossy

    覚える必要はないんですけど、aptXとかaptX HDといったものがあります。これは、SoC(エンジン)を作っているクアルコムという会社がオプションで提供しているもので、「このコーデックを使いたい」「いい音質で聴きたい」という思いから、それに対応しようとなりました。

    最初の頃は対応できていなかったんですが、ファームウェアのアップデートなどで、このオーディオコーデックにもこだわって、最新の高音質といわれているものを導入したりしました。これもすごく細かいこだわりで、普通はスマートフォンの中でもオーディオを売りにしている機種は当然対応するんですが、そうでないものはほとんどaptXに対応していませんでした。

    そういった部分でも、こだわりを盛り込めたかなと思っています。

    がじろう

    それって、すごく贅沢な話ですよね。自分のこだわりを製品に反映させて、自分が一番好きな商品を作ることになるんですからね。

    Hossy

    そうだね。

    がじろう

    これは贅沢な話ですよね、事業を行なうにあたって。

    Hossy

    そうですね、やっぱり最終的には自分が欲しいものを作るというのが、根本の根本にあるんです。そうすると、自分が「これいいな」と思っているものを、やっぱり他の人にも「これいいでしょ?」っておすすめするのが、プロダクトアウトの基本なんです。

    今までアクセサリーからパッケージまで、いろいろなこだわりについてお話ししてきたと思うんですけれども、こういう細部にはライセンス料がかかるので、実際に使うとなるとお金がかかるんですよね。

    がじろう

    はいはい。

    Hossy

    なので、コスト重視のスマートフォンは入れないのですが、個人的にはやっぱり音質にこだわりたかったので、これを入れたという形になります。これは少し細かい話ではあるのですが、小さいこだわりをいろいろなところにちりばめていく、その一つですね。

    Android OSアップデートの困難

    Hossy

    あとは、大きな話でいうと、AndroidというOSにこのNuAns NEO [Reloaded]で対応しましたけれども、AndroidというOS自体がアップデートされるという点があります。OSのアップデートによって新しい機能が追加されたりしますので、スマートフォンは一度ハードウェアを買っても、OSが変わっていくことで新しい機能を使えるというのが、まさにスマートフォンの「スマート」たるゆえんではないかなと思うんですよね。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    昔は、新しい機能が出たらハードウェアごと買い換えなければいけないということがありました。けれども、スマートフォンはソフトウェアをアップデートしていくことで、今までできなかったことができるようになります。つまり、器としてのハードウェアはできあがっているけれど、そこにソフトウェアでいろんな形に変えられるというのがスマートフォンのいいところだと思うんです。

    AndroidもiPhoneと同じように、毎年1回、基本的にOSをアップデートしているので、「新しいOSに対応していこう」と考えました。当然、自分が使っていく上でも「新しいOSにしたい」という思いがあるので、対応していこうというつもりでいたんですけれども、これがまたなかなか難しい話でして。

    がじろう

    そうなんですか? これ、Androidがアップデートしてくれるから、こちら側が特に何もすることはない、というわけじゃないんですね。こちら側もやらないといけないんですね、そのハード側も。

    Hossy

    そう。ユーザー目線で考えると、新しいOSがアップデートされたら、それをダウンロードしてインストールすればOKという話になりますよね。けれども、ハードウェアメーカー側から見ると、そう簡単にはいかないんです。実際、がじろうは以前も言っていたように、Androidを使ったことがないと思うんですが、iPhoneとAndroidの大きな違いの一つが、OSのアップデートなんですよ。

    がじろう

    はいはい。

    Hossy

    iPhoneのiOSって、基本的にAppleが新しいバージョンをリリースすると、古い機種も含めて対象のiPhoneはすべてアップデートできるようになるんですよね。しかも、みんな同時に一斉にアップデートができる。これは、Appleという一つのメーカーが、設計からファームウェア、ソフトウェア、ハードウェアのすべてを手がけているからこそ、自分たちで責任を持ってアップデートできるのは当然で、すべてのデバイスで正しく動作するんです。

    もちろん、一部バグが出ることはあるにしても、基本的には問題なく使えるようになります。なんですが、Androidの場合は事情がまったく違っていて、以前にWindows 10 MobileからAndroidに乗り換えるという時にも少し話したと思うんですけど、基本的には自由なんです。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    だから、メーカーが深いところまで手を入れることがあるわけですよね。見た目だけじゃなくて、機能に関しても。それはもう自由なので。Googleが提供しているAndroidの基盤はあるんですが、そこをカスタマイズした場合、当然Googleはそのカスタマイズを関知せず、知らないままアップデートをしてくることになるんです。

    がじろう

    なるほど。

    Hossy

    自分たちがアップデートをするときに、新しいOSが正しく使えるかどうかっていうのは、かなりきちんと検証しなきゃいけないんです。まず、難しい点として、我々はクアルコムという会社が「この新しいAndroid OSは自分たちのチップで使えますよ」と、そのためのAndroidを用意してくれないと、アップデートができないんです。

    がじろう

    ふ〜ん。

    Hossy

    たとえば、僕が使っているPixelというスマートフォンなら、Googleが作っているAndroidとGoogleのハードウェアが一体になっているので、Googleが新しいバージョンをリリースすると、同じPixelシリーズなら多少古くてもすぐに同時にアップデートが提供されます。ただ、他のメーカーのスマートフォンの場合は、基本的にすぐには出てこないんですよ。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    各メーカーが検証を終えたタイミングとかね。あと、当時はキャリアが端末を販売していたから、OSのアップデートもキャリアが提供するというスタイルだったんだよね。だから、このキャリアで買ったからすぐアップデートが来るとか、このメーカーで買ったからすぐ来るとか来ないとか、一回も来ないとかっていうのも含めて、バラバラだったんです。

    がじろう

    はい。

    Hossy

    これは、Androidの悪いところともいえるかもしれないけれど、そういった事情が関係しているんだよね。だから、OSのアップデートは、世の中の人は「Googleが新しいものを出したらすぐできるんじゃないか」って思うかもしれないけど、実は結構難しい。

    がじろう

    う〜ん。

    Hossy

    僕もOSのアップデートを提供する側になってみて、それまではただの1ユーザーだったんですが、実際に自分でやってみるとすごく難しいと感じました。まず、すぐには絶対に出せないんです。クアルコムからの提供を待たなければならない。しかも、クアルコムからもらったアップデートと、こっちが独自にカスタマイズしている部分を上書きした時に、すべてがちゃんと動くかどうかの検証も、ものすごく大変な作業なんです。

    がじろう

    そうですよね。

    Hossy

    相当難しかったですね。本当は2年ほど販売していたので、OSアップデートを2回してもおかしくはないのですが、なかなか難航しました。Android 7からAndroid 8へのアップデートはできたのですが、それ以降のAndroid 9などへのアップデートは難しかったのが思い出に残っています。

    がじろう

    ちなみに、コスト的にはどれぐらいかかるものなんですか? 人件費なども全部ひっくるめて考えると。

    Hossy

    人件費は基本的にそんなにかかってないんですよ。まあ、どうでしょうね。僕らはアップデートを行なうという前提で、そのODMと契約をしたので、アップデートは最初の契約の時にやってもらったんです。これは裏話なんですが、たぶん、そのODMの会社ももっと売れると思っていたんでしょうね。

    がじろう

    あ〜、それで後回しに。

    Hossy

    「あとのサポートはちゃんとやるよ」って思ってました。初期の頃は。契約上はちゃんとアップデートする。

    次に一つ大きなポイントとなるのが、その「セキュリティアップデート」です。これは、OSの機能としてのアップデートだけじゃなく、セキュリティアップデートといって、OS自体にある、いわゆる「脆弱性」を直すものなんです。たとえば、誰かに乗っ取られるとか、データを通信している途中で読み取られちゃうとか、そういう問題につながる弱点のことですね。

    それをちょこちょこ直していくんです。Appleもセキュリティアップデートを出していますし、Googleだとだいたい毎月一回、そういったものが出されています。

    がじろう

    こちらも大事ですね。

    Hossy

    そうそう。それで、Androidのもう一つ大きな欠点はそこなんですよね。これもGoogleは出すけれども、各メーカーが出すのは結構これまた大変なんです。さっきいったように、これもクアルコムが自分たちのSoCで、そしてさらに我々が使ってるチップセットでそれが正しく動作するかっていうのを、まずクアルコムが検証して、そこから出てくる。

    それで、我々もそれを入れた上で正しく動作するか確認し、問題なければ出す、という流れがあるんです。メジャーバージョンアップと比べると、機能は基本的に変わらないので、そんなに大きな問題はないんですが、タイムラグは必ず出てしまうものなんですよね。

    がじろう

    うんうん。

    Hossy

    当時はこのセキュリティアップデートを、Appleは正確な数字は分からないんですけど、普通に4、5年は出していたんです。つまり、今売っているものよりも4つか5つぐらい前のiPhoneまで対応していたんですね。

    がじろう

    対応してるんですね。

    Hossy

    もう少しあったかもしれませんが、最低でそのくらい。ただ、Androidというのは、先ほどのOSのアップデートもそうですが、このセキュリティアップデートというのは各メーカー、もしくは日本だとキャリアにまかされていたんです。

    Googleが出しているPixelだけはGoogleが直接配信します。だからPixelは毎月必ず出てくるんですが、当時はやらないメーカーも多かったですし、キャリアも1年くらいしかサポートしてくれないこともありました。

    がじろう

    う〜ん。

    Hossy

    なので、僕らは「2年必ずやります」というのを掲げて販売したんですよね。

    これも当時、僕がAndroidを作るっていう時に、Androidの欠点ってやっぱりこういう、「サポートがちゃんとされない」というのがあったので、「2年やろう」ということで、2年間ソフトウェアをアップデートする契約を、発売する初代を出す前に結びました。そのODMもそうだし、配信するサーバーがあるんですけれども、オンラインでアップデートするのも実はそんなに簡単でもないんですよ。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    ユーザーはOSアップデートが来て、それをやるだけなんですけれども、これを配信するシステムも、そんなに簡単にできるものじゃなくて、どこかのファイルにアップロードしておけばダウンロードできるわけじゃなくて、ユーザーに通知します。

    通知する前には、ユーザーが使っているバージョンと新しいバージョンの比較をして、「このユーザーは新しい」「このユーザーは古い」とかっていうのをちゃんと判別して出すんです。それで、どれぐらいアップデートできたか、失敗したかとか、いろいろな統計も取ってくるんですけれども、そういうサーバーを契約するんですよね。

    結構それもね、値段がする。数百万するんです。

    がじろう

    へぇ、数百万。

    Hossy

    これは、以前までのメーカーはGoogle以外だとだいたい1年くらいのサポート期間だったんですよ。たしか、当時はGoogleが2年と言っていたので、僕らもそれに合わせて2年にしました。今はGoogleが4年とか5年とか言い始めていますが、当時はアップデートまでしっかりやるという点で、自分だったらそうしたいという考えもあり、そうしたんです。結構苦労はありましたね。

    がじろう

    「まっとう」という言葉がありますが、なんか真面目に、ちゃんとやっているんだな、と感じます。

    Hossy

    そうですね、ちょっといろいろとトラブルがあって、提供時期が遅れたりして、ユーザーからお叱りを受けたりもしました。最後は、2年経った後にもう一度だけアップデートを行なうというおまけのような対応もしたりして、これでやりきったかなと思っています。

    この辺りが、ソフトウェアとしてしっかり力を入れた部分かな。ソフトウェアは何でもできる分、やろうと思えばこういうこともできるし、ああいうこともできる。でも、実際にやってみたら結構難しかったな、と感じることが多かったですね。

    がじろう

    可能性と限界を味わえたと。

    Hossy

    そうだね。

    バッテリーとサポート

    Hossy

    端末自体のソフトウェアに関する話はこれで終わりですが、もう一つ、端末の最後の部分でバッテリーの話が少しありまして。スマートフォンは使っていくうちにバッテリーが劣化していきますよね。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    ざっくりいってしまうと、バッテリーはおよそ1年半から2年くらいで劣化し始めるんです。今は、電源管理やバッテリーを長持ちさせるための方法がソフトウェアでかなり進化しているので、iPhoneなどでも「2年でまったく使えなくなる」といったことはあまりないと思います。かなりインテリジェントに充電がコントロールされているので、今はそれで大丈夫なんですが、当時でいうと、まず我々にはそういった管理を行なう術がありませんでした。

    自分たちでそれを開発できるかといえば、できません。ですから、基本的にクアルコム(チップセット)側で多少のコントロールはしていても、バッテリーを長く使っていると、およそ1年半くらいから徐々に持ちが悪くなってくる、ということが起きてしまうわけです。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    これは本当に我々が悪いというよりは、このリチウムイオンバッテリーの宿命ですよね。

    がじろう

    そうですね。

    Hossy

    その上で、このNuAns NEOは、今どのメーカーも普通なんですが、バッテリーを自分で交換できなかったんです。結構難しいのが、昔の携帯って、これ聴いている人は結構それなりの、20代とか10代はあまりいないと思うんですけれども、バッテリーって自分で交換できたじゃないですか。

    がじろう

    そうですね。

    Hossy

    スマートフォンになる前って、パコって外れる電池パックがあったじゃないですか。蓋を開けると交換できるような。スマホ、特にiPhoneが、そういうのをなくしたんですよね。やっぱり機構的に結構難しい部分があるんです。

    薄さとか防水性能もありますし。ユーザーが交換できるようにするには、それなりの設計をしないと、堅牢性が保てないんです。それに、バッテリーが外せる構造だと、たとえば何か作業中に意図せず外れちゃった、みたいなトラブルも想定されるんですよね。OSアップデートの最中なんかに、ユーザーが気づかないうちに外れてしまうと、かなり大きな影響が出てしまうんです。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    なので、サイズ的な部分やバッテリー自体を入れ替えできるようにする設計、それに耐久性、防水、そして実際のコストも考慮すると、基本的には一体型にするしかないんです。ただ、そうすると「まだまだ使いたいのにバッテリーがへたってしまった」という話になりがちです。バッテリー交換を自分でできない場合、誰かに交換してもらう必要がありますよね。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    今だとね、街にiPhoneなどの修理をしてくれるお店があったり、量販店などでも対応してくれたりというのがあると思うんですけど、当時はそういうチャネルもなかったんです。そこで、自社でバッテリー交換キャンペーンみたいなのをやって、1万円弱くらいしていたのを「5,000円くらいでバッテリーを交換しますよ」と。

    がじろう

    ほうほう。

    Hossy

    今もたぶん、AppleCareという保険のようなものに入っていない限りは、結構な値段がするはずなんですよね。だから、5,000円ではどう考えても難しかったと思うんです。実際、交換キャンペーンをやったりして、長く使ってもらうということに力を入れました。自分も長く使いたかったですし、お客さんにも長く使ってほしかったからです。

    ただ、やっぱり最終的にはバッテリーもその「ロット」という最低発注数量が決まっているので、初回にこれぐらい交換が必要かなと思って用意していたバッテリーが思った以上になくなってしまって、後半はサポートしきれない、という状態に最終的になってしまいましたね。

    がじろう

    今、調べてみたところ、バッテリー交換は高いと1万5000円くらいしそうですね。

    Hossy

    iPhoneとかで?

    がじろう

    そうですね、何かネットで調べると。

    Hossy

    そうそう、だからAppleCareに加入していないと、おそらくそれくらいはかかりますね。ただ、最初に保険としてお金を払うからという前提があって。

    端末自体については、今までお話ししてきたようなこだわりと、販売してからの2年間で加えたさまざまな改良、先ほどのアップデート、バッテリーが1年半くらいで劣化してきた人への対応など、自分自身がユーザーだったら「こういうサポートをしてほしいな」と思うことは、すべて実現してきたかなと思っています。ちょっとね、言い忘れていることもいろいろあるかもしれませんが、大まかにはそんな感じですね。

    ユーザーとのコミュニティ形成

    Hossy

    それで、もう一つ、最終回の前にお話ししたいのが、これは初期の頃にも話したことがあると記憶しているんですが、僕がこのトリニティでの人生約20年間の中で、一番思い出に残るプロジェクトは、やっぱりこのNuAns NEOだったんですよ。

    がじろう

    うん、そう。

    Hossy

    そして、一番嬉しかったというか、心に残るできごととしては、NuAns NEOのユーザーの方たちとオフ会のようなものをしたことなんですよね。Appleにも「Apple User Group」というのがあるんですが、僕自身もそれに入っていたり、そのコミュニティのイベントで「Apple User Group Meeting」みたいなのがあったりして、そういうところにはこの20年以上参加していたんです。

    やっぱり製品を買って、それが大好きで、ユーザーの人たちとミーティングをして盛り上がって、他のユーザーの人達とも話したりできる場っていいですよね。Appleはさすがに、たとえば、また言って申し訳ないけれども、スマートフォン、iPhoneを作ったのはジョブズだったと。NuAns NEOを作ったのは一応僕じゃないですか。

    がじろう

    そうですね。

    Hossy

    だからAppleユーザーがジョブズと会って、一緒にご飯食べて、お酒飲んで、端末の話をずっとし続けて、とかっていうのはないじゃないですか。

    がじろう

    できないですね。

    Hossy

    Appleほどの規模ではないですけど、僕たちもそこから比べれば、塵ほどの小さな話ではありますが、何回かユーザーの方たちとミーティングをして、本当に「こんなに好きだ」「全種類カバーを持っています」という方が何人かいるんです。「自作もしました」という方もいて。

    そういう人たちが「こういう使い方をしています」とか、もちろん「もっとこうだったらいい」という話も聞きつつ、この製品をきっかけにコミュニティができたというのは、このプロダクトにとってすごく心に残るものだったと思っています。

    コミュニティとしていろいろな人たちと繋がれて、自分が作った製品を好きだと言ってくれる人たちに会えるというのは楽しかったですし、やっぱり心に残ることがありましたね。

    がじろう

    みんな、やはり温かいんですか?

    Hossy

    それはそうでしょう。だって、自分がその、昔はそういう言い方しなかったけれど、今でいう「推し」なんですよね。

    がじろう

    いいですね。

    Hossy

    いろんな話を聞かせてもらった結果、「困っていること」もやはりちょこちょこありましたし、「こうだったらいいのに」という要望もありました。それらを聞きながら、「じゃあ、こうしましょう」という対応をいくつかした記憶もあります。みんなが思い思いに着せ替えを楽しんでいる様子は面白かったですね。このプロジェクトは本当に大きかったなと思います。

    というわけで、NuAns NEO [Reloaded]の製品の話としては、これでだいたい終わりかなと思っています。

    がじろう

    いや、今の話を聞いて、僕も何かファンミーティングができるようなビジネスをしたいなと思いました。

    Hossy

    ああ、そうだよね。

    がじろう

    そういう、何かみんなから慕われるような、そんなビジネスをしたいなって。

    Hossy

    そうだよね。やっぱり、そこは自分でいうのも変だけど、情熱だと思います。誰かが情熱を持って、それがサービスでももちろんいいし、普通のプロダクト、つまり「もの」がある製品でもいいんだけど、誰かがものすごく情熱を持って作り上げていくものに対して、人は惹かれるものがある。それが高じていくとコミュニティになっていって、最終的にはみんなで盛り上がって集まる、みたいなことにつながると思うんですよね。

    だから、まあ、端末の話、そしてこのユーザーグループのミーティングの話ぐらいで、製品としての話はいったん終わりかな、というところで。次回、本当に最後として振り返りをしていきます。

    がじろう

    NuAns NEO [Reloaded]の最終回ですね。

    Hossy

    ああそう。

    がじろう

    最後だけいうと、「リアル経営」の番組自体が最後と勘違いされる人もいると思うんで。

    Hossy

    だいぶ長くやってきたので、これで終わりという感じもしますが、「リアル経営」自体は、まだ一つの通過点だと考えています。だからサポートが終わって、「本当にこのプロジェクトが終わったな」と感じたのは、5年くらい前でしょうか。ということで、次回は総括として、NuAns NEOの振り返りをしつつ、初期の頃にまだお話しできていなかったことも少しだけあるので、次回ですべてお話しして終わりにしたいと思います。

    がじろう

    はい。それでは来週もよろしくお願いします。

    Hossy

    はい、来週もよろしくお願いします。

    エンディング

    Hossy

    リアル経営|企業経営の成功と失敗。等身大で語る台本なき社長のリアル」

    概要欄にこの番組のWebサイトへのリンクを張っております。 感想、メッセージ、リクエストなどそちらからいただければ嬉しいです。

    がじろう

    毎週金曜朝6時配信です。ぜひフォローお願いします。

    Hossy

    ここまでの相手は、Hossyこと星川哲視と

    がじろう

    がじろうでした。

    Hossy

    それではまた来週、お耳にかかりましょう。 

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