News
letter

経営や趣味、時事などのブログ記事や、Podcastの発信を日々行なっています。ニュース登録をしていただければ、更新情報を配信していきますのでお気軽にご登録ください。(広告を配信することはありません)

About

星川哲視(Hossy)の個人サイト Hossy.org は、これまでの起業・経営・卒業など、さまざまな経験からの情報をブログ記事やPodcastなどさまざまな活動を通じてアウトプットするサイトです。

Blogs

  • URLをコピーしました!

毎年恒例のCESに行かなかった2026年

Topic

モバイルアクセサリーから卒業して、展示会も卒業

トリニティを経営していた頃、私はサンフランシスコで開催されていたApple関連の展示会Macworldと、エレクトロニクスの展示会であるCESに、ほぼ20年にわたって足を運び続けてきました。昨年5月、会社を卒業し、モバイルアクセサリーからも卒業をしたため、その長年の習慣も一緒に卒業しました。そのため、2026年の今年はかなり久しぶりに年始の海外出張というスケジュールがぽっかり空いたのです。

サンフランシスコの街並みやApple本社へのツアー、ラスベガスの寒くて乾いた空気、朝から晩まで歩いて疲れ切っても、時差がある日本が始まってメールやチャットなどを返す大変さなど、とても懐かしく感じます。世界中の企業が一堂に会して、最新テクノロジーや製品を発表したり、展示・デモを行なっているところへ行き、自分の知識のアップデートをしたり、製品開発のアイディアを貯めたりすることはとても重要な時間でした。

行かないと決めたのは自分なのに、いざ年始に焦って海外へ行く用意をすることがないままに、海外からニュースが流れ込んできて、SNSなどで知人のジャーナリストのレポートや出展者の情報が入ってくると、やはりどこか寂しい気持ちがあります。

その場でしか見られないもの、体験できないことがある

インターネットの普及とともに、たとえば紙媒体の本や雑誌が廃れてきたり、距離を超えたコミュニケーションができるようになりました。展示会も、ネット上に情報は山のように堆く積み上げられています。主要なニュースはそれだけでも十分と言えるほどの情報量があるし、キーノートスピーチなどはスピーカーと話せるわけでもないので、動画で見たり、メディアの記事を見るだけでも十分だと思います。

それでも、実際の展示会に足を運ぶという行為には、それだけでは埋められない体験があるのです。

まずはたくさんの出展者のブースはおおよそテーマによって分けられているため、テーマに沿った展示を次々と見ていくことができます。ブースの大きさだったり、スタンダードで無機質な装飾なのか大規模に作り上げたものなのかによって、会社の勢いや投資度合いを感じることもできます。また、ブースへの来場者の賑わいによって、自分以外の人たちの興味も感じ取ることができます。

製品の場合には、実際にデモを見たり、自分で触ってみたり、体感させてくれることもあります。その上で、展示員の人に質問したり、他の人が質問している質疑応答を聞くことで違った切り口の情報を得ることもできるのです。

これらはオンラインでは体験できないことばかりであり、「展示会」という場の醍醐味です。

メディアに取り上げられないところに原石が眠っている

体験、ということ以外で言うと、我々のような小さい会社がCESのような巨大な展示会に行く理由は、メディアに取り上げられないような小さな展示から、ダイヤモンドの原石を見つけ出すことです。

前述のように、大きくて盛り上がっているブースで情報を体験・体感することも重要だと思います。技術のトレンドや今後ライフスタイルの中心となる製品がどうなっていくのかを理解しておくことが、将来自分たちがどのような製品を開発していくかに関わってくるからです。

ただ、それ以外にCESのような展示会では、小さなブースがそれこそ長屋のようにたくさん連なっているエリアがあります。まだ立ち上がったばかりだったり、裏方の技術を作っていたり、相手先ブランドへの技術開発(ODM)だったりと、ブランドとして名が通っているわけではないブースにこそ、原石が眠っている可能性があるのです。

正直なところ、似たような会社も多く、飽きてくることもしばしばあります。CESで言えば、4,000社以上が出展しているので、一つ一つのブースをじっくりと見ていったら、いくら時間があっても足りません。左右にブースが連なっている廊下を歩きながら、左右に目をくばせて他と違う「何か」を見つけ出してはブースの人と軽く話す。このテクニックは長年通っていないと身につきません。同じに見えて同じではないブースがあるのです。そういう中から、これまでもたくさんの会社を見つけて、取り引きを始めてきた実績もあります。

こういう小さなブースは大手メディアでは絶対に取り上げられることはありません。でも、ここにこそ価値があるとしたら、現地に行くしか原石を見つけ出す方法はないのです。

CES 2026は盛り上がっていたのか

さて、今回のCES 2026ですが、現段階のニュースを見る限りは、出展社数全体としては例年並みかやや増といったようです。ちなみに、日本からの出展は37社で前年よりも増えており、新設された「Global Pavilion」エリアにジャパンパビリオンが設置されるなど、日本としての存在感を取り戻そうとしているようです。最後のCESになった昨年もそれなりに来場者の関心を集めていたようでした。(私たちはビジネスとしては日本の会社の展示を見ても意味がないので様子をうかがっただけですが)

ただ、大手の日本のメーカーはそこまで勢いがなかったようです。ソニー自体は出展しておらず、ソニーとホンダによる「AFEELA」は大きく展開していたようですが、それでも現段階のニュースを見る限りでは、そんなに新しいことはないように思いました。そもそも、相当先のことを発表しているので現実感が薄いです。

それ以外にも日立製作所がエネルギーやモビリティ関連でAIを絡めた展示を行ない、パナソニックはデータセンター向けの省エネ技術を広いブースで展開したり、村田製作所、AGC、YKKといった日本発のB2B企業たちが、普段なかなか注目されない分野でしっかりと足場を築いているようですが、それでもかなり地味な印象です。

派手さはないけれど、独自の技術で着実に進化を続けるというのが最近の日本企業の姿勢のようで、今回のCESも同じ傾向だったようです。これは世界でのテクノロジー業界においての勢力図とも合致しているので納得できるのですが、もうちょっと日本発で何かが生まれてほしいところです。

テクノロジーとライフスタイルの接点を追いかけて

私は、トリニティを卒業したので、スマートフォンアクセサリーというジャンルからは当面離れることになります。契約上の競業避止の取り決めがあることもポイントですが、自分自身としてはもっと違う分野に視野を広げていくようにしたいと考えています。でも、だからこそ純粋にテクノロジーとライフスタイルの関係に目を向けることができる立場でもあります。

これからも、テクノロジーがライフスタイルに与える影響や、未来のデバイスについてはアンテナを広げておきたいとは思っています。「スマートフォンのその先へ。革新的なデバイスを妄想してみる」という記事も、その一環です。

毎年、年始は忙しく大変だったという記憶がありつつも、楽しかったということもあるので、特に卒業して初めての今年は寂しい気持ちがありました。来年はもう慣れているのかもしれませんし、もしかしたら遊びがてら見に行っているかもしれません。仕事として行かなければ、楽しいことだらけかもしれません(笑)

ラスベガスの新名所球体エンターテインメント施設「Sphere」はまた行ってみたいところです。

この記事をいいね!する

コメント

サインインしてコメントする

または

Author

Hossy.org は、星川哲視(Hossy)のこれまでの起業・経営・卒業など、さまざまな経験からの情報をブログ記事やPodcastなどさまざまな活動を通じてアウトプットするサイトです。

星川哲視

星川哲視

デジタルライフプロダクトを取り扱うトリニティ株式会社を起業、約20年経営の後「卒業」。

スマートフォン向けカジュアルゲーム企画・開発会社エウレカスタジオ株式会社代表取締役、投資会社コスモスタジオ代表取締役を兼任。

詳しく見る

Topic