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経営や趣味、時事などのブログ記事や、Podcastの発信を日々行なっています。ニュース登録をしていただければ、更新情報を配信していきますのでお気軽にご登録ください。(広告を配信することはありません)
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【エピソード概要】
トリニティが手がけてきたのは、スマホアクセサリーだけではない。実はこれまで、ハードウェアとはまったく異なるソフトウェアサービスにも挑戦してきた。
SNS上の声を集め、企業のマーケティングや顧客対応に生かすサービス。大量のブログ記事を解析し、読者の回遊を促すサービス。どちらも「自分たちが欲しい」と思ったことから始まったプロダクトだった。
では、なぜ思い描いたような結果につながらなかったのか。
「自分が欲しいものは、他の人も欲しいはず」という発想の落とし穴。本業が好調な中で、新規事業に自分自身の時間や資金を十分に投じ、最後までやりきれたのか。そして、プロダクトアウトで新規事業を生み出すために必要なものとは何なのか。
成功した事業だけでは見えてこない、失敗したからこそ語れるものづくりと経営のリアルに迫る。
「Podcast:リアル経営」このエピソードに関するご意見・ご感想をぜひお寄せください。今後の配信の参考にさせていただきます。
「リアル経営|企業経営の成功と失敗、等身大で語る台本なき社長のリアル」
この番組は、私、Hossyこと星川哲視が自らの体験をもとに、経営やその舞台裏などをリアルに語っていきます。
リアル経営は、毎週金曜日朝6時に配信しています。
おはようございます。自由人のHossyこと星川哲視です。
おはようございます。STRKのがじろうです。
以前少しお話ししたことがあったかと思いますけれど、トリニティって実は何度かソフトウェア関連のサービスも手がけていまして。そのあたりの話を「また別の機会に」とお伝えしていた件を、今日はちょっと掘り起こして取り上げてみたいと思います。
トリニティというと、スマホアクセサリーのイメージが強いと思うんですけれど。
ハードウェアの会社という感じですよね。
はい。以前、関東ITソフトウェア健康保険組合の話題を出した際にも触れましたが、「ハードウェア中心の企業だからITではない」といった指摘を受けたことがあり、その時に少しだけソフトウェアに関するお話をしたかと思います。
はい。
今日はソフトウェアのお話を少しさせてください。ソフトウェアといっても、NuAnsを展開した際にWindows 10 Mobile OS向けに作ったカード読み取りアプリ「TriCa(トリカ)」や、NuAnsの照明・充電・スピーカーが一体となった製品用のiPhoneアプリ、広い意味でいえばNuAns NEO [Reloaded]でAndroidのオープンソースに手を加えて提供した事例などがありました。
しかし、今日取り上げたいのはそうしたものではなく、純粋なソフトウェアサービスとして展開していたものについてです。がじろうも知らないよね?
そうですね。ハードウェアとの連動ではなく、完全にハードから独立した単体のソフトウェア商品があったということですね。
そうです。
ほう。
まず一つ目が「Echoed」というサービスです。(インストール型の)ソフトウェアというより、今でいう「SaaS(Software as a Service)」にあたるもので、アプリ形式ではなくウェブサービスで提供していました。
うん。
僕も記憶があやふやだったので改めて検索して調べてみたのですが、2013年にリリースしたサービスになります。
うん。
簡単に説明すると、今はXと呼ばれていますが、以前はTwitterというサービスでしたよね?
はい。
当時は140文字の文字数制限がありましたね。今では機能も拡張されていろいろなことができるようになっていますが、あの頃が全盛期だったのかもしれません。TwitterがSNSとしてわりとはやっていた頃ですね。がじろうは今、見たりしますか?
まあ、時々見るくらいですかね。
そうなんですよ。個人での利用というより、企業としてTwitterを活用するには何が必要かを考えたときに、たとえばトリニティならSimplismというブランドを展開しているので、「Simplismについてどんな発言がされているか」を把握したくなりますよね。
そうですね。
たとえば社名である「トリニティ」をはじめ、NuAnsやNuAns NEOといった自社製品・ブランドのキーワードに対して、世の中の人々がどのような感想や意見を抱いているのか。良い評価も悪い評価も含めて、そうした声を把握したくなりますよね。
はい。
その情報にアクセスしようとすると、現在のXも同様ですが、対象のキーワードで直接Twitter検索をかけるしか方法がなかったんですよね。
そうですね。
だけど1ワードごとに検索していくのは面倒くさいですよね。
確かに。
たとえば「トリニティ」で検索して確認し、次に「Simplism」で検索して確認する、といったやり方ですね。
はい。
タイムラインって普通はフォローしている人の投稿が見られるじゃない? 基本の動作としては。
うん。
最近はおすすめとか、その人の興味に合わせて、フォロー外の投稿も流れてきたりしますけれど、一番求められているのって、自分たちが登録したキーワードに関する投稿だけを集めたタイムラインですよね。
うんうん。
たとえばトリニティとSimplismというキーワードを登録しておくと、トリニティとかSimplismについての話題だけがタイムラインに出てくるわけです。
ふむふむ。
フォローしていなくても良いわけ、それは。
うんうん。
そうすると企業側としては、トリニティやSimplismに関する発言のみを収集したタイムラインができるので、それをチェックしていけるようになるわけですね。
おお。
以前はそれが簡単にできなかったんですよ。
はいはい。
グループを設定すれば、たとえばSimplismの製品群とNuAnsの製品群というように、グループ単位でタイムラインを切り替えることも可能なんです。主な活用パターンとしては、まずマーケティングですよね。「この製品すごく良い」「買って正解だった」といった生の声を拾う用途です。
うん。
逆にサポートの面でも活用できます。「購入したけれどこれが入っていなかった」といったユーザーの声も拾えるようになりますからね。
うん。
というのを見つけやすくなります。
うん。
マーケティング要素とカスタマーサポート要素があって、このEchoedというサービスに登録すると、キーワードを登録したタイムラインが出てきて、それぞれのツイートに対して、返信したりリツイートしたり、その人にDMを送ったりというのができるようになっているんですよ。
へえ。
かつ、企業での利用を前提として作っていたので、複数人がそれを使うことも想定していました。そのため、対象のツイートに対して「対応済み」「未対応」「要サポート」といったステータスフラグを設定できるようにしていたんです。
へえ。
だからユーザーの方が何か困っていた場合に、「こういう手順を試してもらえますか」とお伝えしたり、「問い合わせ窓口に連絡いただければ代替品を手配します」といったフォローをすることで、その件のステータスを対応終了へ変更できるわけですね。
うんうん。
そうした自社製品に関連する投稿が増えてくれば、ヒットの兆しであったり何らかの動きが見えてくるわけですね。
うん。
そういう件数が増えてきたとか、この製品の話題がだんだんなくなってきたということがグラフィカルに見えるようになります。
ふーん。
もちろんそういうデータをCSV等に出力して、別に分析ができるようにしていたんですね。
はいはい。
企業はこれによって、マーケティング要素とカスタマーサポート、問い合わせ対応というのができるようになります。だから自分たちで使いたいという思いがあったので、社内向けとして開発したわけですね。
だけど、トリニティってBtoBでお金もらっているんですよね? 卸経由の量販店で。その先のコンシューマーの投稿をチェックして対応していたんですか?
そう。
おお、すごいですね。
でもそれはすごく重要なところで、BtoBtoCでやっぱり僕らはC(Consumer=消費者)向けに製品を作っているから、商談とかビジネス上はBだけれど、製品はやっぱりお客さんを見て作らなきゃいけないし、リアクションはお客さんのリアクションを見るべきなんだよね。
まあそうですね。
極端なこと言えば、バイヤーが「これ良いね」と言っても、本当のお客さんであるコンシューマーの人にとって良くなければ意味がありません。
そうですね。導入されても結局売れないですもんね。
そう。その逆もあります。バイヤーに「いや、これ絶対売れないでしょう」と言われても、「いや、ちょっとこれ1回お店に期間限定で良いから置いてください」と。売れるか売れないかはやっぱりバイヤーじゃなくて、お客さんが決めます。
うん。
やっぱりお客さんが欲しがれば置くしかないんですよ、量販店というのは。だから、お客さんを見て仕事するのが重要なんですよ。
ふーん。
ですから、導入して終わりではなく、導入したものが売れなければいけません。たとえばA、B、Cって製品があったときに、同じように展開しているのに、Aだけがすごくツイートが多いとなると、やっぱりお客さんの関心を集めている製品ということになります。
うん。
それで、やっぱり基本的にはそういうのは売れます。
ふーん。
逆にCはすごいクレームが多かったら、「Cの最近のロットで問題でも発生しているのか」と確認できますよね。たとえば付属部品が入っていないというようなツイートが目立ち始めた、といったことにも気づけるわけです。
ふーん。
生産ラインに戻って、確認するとかね。それで、当然お客さんにはコンタクトして交換品を送ります。企業としてブランディング活動にもなるし、顧客満足度をあげるためのカスタマーサポートができるというので、開発自体は外部に委託しつつも自社で構築したわけです。
数千人規模の大手メーカーがやっているイメージはあるんですけれど、13年前ってことは、創業してまだ7年目あたりの頃なんですよね?
そうなんですよ。これを開発しようと考えて実際作って、外に出すまでに1〜2年はかかりましたね。
ふーん。
サービスを出す頃には、他社が似たようなサービスを企業向けに立ち上げていて、10万円〜20万円といった価格帯で提供し始めていたんだよね。
うん。
僕らのは1,000円とか2,000円の話でやっていたので。
へえ。
今でも「これ欲しいな」と思えるような製品じゃないですか。それを13年ほど前に自社向けに手がけまして、自分たちだけじゃなく「他の企業にとっても役立つのでは」という発想で始めたんですね。これは完全にソフトウェア単体のサービスですね。
ふむふむ。
それで、一応リリースをしたんですが、結果的に全然うまくいかなくて、社内で使っているだけに留まりました。
なぜ、うまくいかなかったんですか?
売れるか売れないかでいうと売れなかった。
価格が安すぎたんですか?
それもあるかもしれない。大企業というよりは我々くらいの10人〜30人とか100人未満くらいの会社が軽く使うのを想定していたから、毎月20万円とか言われたら厳しいですよね。
うん。
それで、サービスを公開した頃、ジャストシステムとの連携も検討しました。「一太郎」や日本語入力システムの「ATOK」などで知られる、あのジャストシステムですね。
元々知り合いだったのですが、彼らが社内で独自に開発を進めていた技術がありまして。それは、ツイートの140文字の投稿内容を解析し、それが好意的な評価なのか、ネガティブな意見なのか、あるいは怒りといった感情の表現なのかをツイート単位で判別できるという仕組みでした。
エモーションマイニングですね。
それで、それと我々のを合体させるとちょっと面白いんじゃないかと。
ふむふむ。
たとえば、すごくお怒りのお客様の投稿があれば、それをプライオリティーでタイムラインに表示させるような仕組みですね。
うんうん。
たとえばツイートが100件届いた際、どれから優先的に確認・対応すべきかを判断できるよう、怒りの度合いが大きい投稿から順に並べ替える優先順位付け機能も検討していました。ジャストシステム側のサーバーと連携させたテスト運用まで進めていたのですが、最終的に製品化へは至りませんでした。
うん。
余談ですが、Twitterって昔いろいろなダジャレができたんだよね。このサービスのコードネームは「ヒロッター」だったんだよね。
ふむふむ。
キーワードを拾っていくから「ヒロッター」という。
良いですね。
なのでhirotter.jpというドメインがあって(笑) 最初はヒロッターだったんですよ。余談ですが、そのときに悪ノリしていろいろなドメインを取ったんですよ。いつかこういうサービスやろうと思って。
はい。
ヒロッターは、最終的に、反射するという意味で「Echoed」という名前にしましたが、「イカッター」とか。
はいはい。
みんな怒ったことだけを投稿するTwitterサービスみたいなものです。
はい。
お腹空いたときに何を食べたいかだけを書く「ペコッター」とか、仕事したくないときに何かツイートする「サボッター」とか。
はいはい。
サービスとしてはやらなかったんだけどね。
ペコッターをやっておけば、なんか今頃さらにすごいことになってたんじゃないですか?
なのかね?
わからないですけど(笑)
何かに特化したTwitterのようなサービスをやったら面白いんじゃないかと思ってね。
うん。
これも、2013年にやって、実際はあまりうまくいかずトリニティの社内でもこの頃を知る人は少なかったかなと思います。
次が、もうちょっと新しく2021年に「FUTURA」というサービスを出しました。
はい。
FUTURAというのは、フューチャーなんですけれど、これは、以前ブログの話をしたかなと思うんですけれど、ブログたくさん書いていたでしょう?
はい。
ブログをたくさん書くのは重要なんだけれど、投稿量が増えすぎると、ユーザーが1から古い順にすべて読むというのはさすがに難しいですよね。
うん。
何を見たら良いのかというのがわからなくなってくるので、一つ目のこれの大きな機能として、文脈を解析して各投稿の関連性を評価する技術がベースに入っているんですよね。
はいはい。
たとえば、トリニティの社員が社員旅行に行った2020年代とか2010年代というようにいくつか記事があったとしますよね。
「これらはみんな社員旅行というテーマで話しているな」とシステムが解析して、社員旅行の記事に興味を持った読者がそれを読み終わったタイミングで、「3年前や5年前にもこんな社員旅行の記事がありますよ」と関連する過去記事を提案してくれる、というのが基本機能だったんです。
うんうん。
知ってもらわなきゃいけないので基本的にはやっぱり流入というのが、まずは一番最初に見る指標じゃない?
そうですね。
いわゆる新規のPVだよね、ページビュー。でも検索とかSNSとかで飛んできて、一つ目のブログ記事を見てもらって、満足してそれを閉じてしまったら実はそんなに意味はないんですよね。
うん。
それを見た人に、それを見た理由は「この記事の内容だから」、それに近い記事を次に提案しようと。
うん。
そうしたら「あ、なんだ、こっちにもあるんだ」みたいなのを見ていくという回遊だよね。
うん。
ユーザーにサイト内を回遊させたいと考えても、自発的に行動してもらうのは難しさがあります。たとえば社員旅行の記事を読んだ人が、「この会社には他にも社員旅行の記事があるかも」と自ら検索を試みるケースは、現実的にはほとんど期待できません。
うんうん、確かに。表示されていたら見るけれど。
そう、だから記事を読み終えてスクロールしたあたりで「こんな関連記事もありますよ」と提案するわけです。
たとえば社員旅行に限らず、トリニティのユニークな制度を紹介する記事にキーワード検索で訪れた人が、「改善提案の取り組みって面白いな」と読み進めたとしますよね。その最後に「別のユニーク制度として、みんなで掃除をしてこんな効果がありました」といった記事が提示されていれば、「ちょっとそっちも読んでみようかな」と思ってもらえるかもしれないじゃないですか。
うんうん。
という形で、新しい記事ができるたびに、過去の記事と比較して関連を出します。
うん。
普通のシステムでも「関連記事」を表示する機能は存在しますが、生成AIなどがまだなかった2021年当時の話として、ほとんどの場合キーワードの一致だけに頼っていたんですよ。
うんうん。
でも、特定のキーワードが含まれていなくても、同じ内容について語っているケースは数多くありますよね。
確かに。たとえば王さんの話している人と、長嶋さんの話している人は巨人の話をしていますよね、大体。
ああ、そうそう。また野球を引っ張ってきたけれど(笑)
はい。
「野球」という言葉を使っていないかもしれないけれど、王さんの打撃とかフォームについて語っていたりするわけじゃないですか。長嶋さんも同じキーワードを使うと引っかかるかもしれないけれど、使っていなければ関連性があるとは判断されないんですよね。
うん。
それからもう一つ、ブログなどで一般的に使われるタグ機能についてですが、今のPodcastや僕のサイトでもタグを付けるんだけど、これ「野球」ですよみたいなね。
うん。
ただ、これが難しいところで、記事を書いた時点では適切なタグを設定できていると思うんですよ。でも記事が溜まってくると、「今日の記事と3年前の記事って、実はこのタグで結びつくよね」みたいな関連性に後から気づいても、過去の記事を自分では絶対メンテナンスできません。
うん。
たとえば、さっきの王さんと長嶋さんの話でいえば、まあ野球はその記事書いたときにタグを付けられると思うんだよね。
うん。
だけどおいおい「レジェンド」みたいなね。
うん。
違うジャンルだけれど、たとえばボクシング界でとかね。
うん。
具志堅用高さんをレジェンドとして取り上げた際、「そういえば王さんや長嶋さんの記事も同じレジェンドだよね」となることがありますよね。レジェンドの裏話やスポーツ全般といった括りなど、記事執筆時には思い浮かばなかった共通タグに、後から気づくケースはよくあります。
しかし、膨大なブログ記事を書いている人が、何千もの過去記事をすべて見直してタグを付け直すなんて、実際には誰もやっていないと思うんですよね。
まあ、できないですよね。
それを今回のFUTURAは文脈解析とともにタグの提案を自動でしてきて、「あ、それ良いね」と言ったら自動的にそのタグを適用してくれるというシステムなんですね。
うん。
トリニティでブログ記事が増えてトップコンテンツになってきた際に、まず自社での回遊性向上や視認性アップを目指して作り始めたのがきっかけでした。ただ、開発費もかかるので「外部にも販売できるのでは?」という話になり、月額1,980円ほどで提供しようと進めていたんですね。
ふむふむ。
まあこれはこれで面白いでしょう?
うん、面白いですね。
今だと生成AIがあるので、また違う形になるとは思いますが。
だけどその当時だったらSEO対策にもなりそうですよね。
そうなんです。いろいろと細かい機能を付けながら出したのですが、結果、10件くらいしか本格的に使ってもらえなくて消滅してしまいました。
はいはい。
ということで、2つともサービスとしてはうまくいかなかったというところなんですよね。
うん。
がじろうがさっき言った話にちょっと戻るんですけれど。
はい。
まず、僕がものづくりをする際の根底にある共通の考え方として、自分が欲しいものが世の中にないから作る。
うん。
スマホアクセサリーや携帯電話の開発時も同様でしたが、今回の2つのサービスも「自分たちが欲しいと思えるサービスが世の中に存在しない」という理由から開発をスタートしました。だから、対象がハードウェアかソフトウェアであるかは重要ではありません。
うん。
自分たちをターゲットユーザーとして考えますが、同じように先ほどのEchoedのケースでいえば、Twitterを活用してこういうことしたいなと思っている中小企業って世の中に数多くあると思うんですよね。
うん。
だから、「自分たちが良いと思うものは、他の会社も良いと思うよね」というので開発します。今回のFUTURAに関しても、ブログを運用している会社は数多く存在していますし、「どうすればより多く見てもらえるか」を考えます。回遊率が高まればよりPVも上がりますからね。
うん。
そうした観点からも、ウェブサイトで収益化を図る人たちにとっても重要な機能だと捉え、基本的にはプロダクトアウトの試みの一環としてこのソフトウェア開発も行なったんですよ。
うん。
それで、ちょっと調べてみたところ、僕に100%当てはまると思ったのが「リードユーザーイノベーション」。
ほう。
一般ユーザーよりもニーズをいち早く捉えて問題を解決したり、便利になる仕組みを自ら形にしていく「リードユーザーイノベーション」という考え方があります。自分自身が元々一ユーザーですから。
うん。
あとは「ユーザー起業家」の視点でいえば、世間の欲しいものを作るというより、まず自分自身の課題を解決する。
うん。
それを周囲と共有したら周りの人も「欲しい」と共感し、そこから事業展開へつながっていく流れですね。
うんうん。
確かに完全にそれに当てはまります。
うん。
一方で、その考えで進めるにしても、自分が欲しいと思ったものを他の人も本当に求めているのかどうかは、実際のところわからないですよね。
そうですね。
なので、「フォールス・コンセンサス効果」というのがあるらしくて。
ほうほう。
自分が欲しいんだから、みんなも欲しいと思い込んでしまう傾向があるそうです。
うんうん。
だから実際出しても売れないというのは、そういうところもあるのかもしれません。
う〜ん。
うまくいかなかった原因として、以前もお話ししたかもしれませんが、「自分が欲しかったものを他人は求めていなかった」とは思いたくないという気持ちを抜きにすれば、単純に自分が最後までやりきれなかったのだと考えています。
ほうほう。
Simplismをはじめとするトリニティのメインビジネスが常に順調だったため、「これが成功しなければ事業が立ち行かなくなる」という状況を経験したことがありませんでした。
そのため、本気で資金やリソースを投入しきれていなかったり、どこか甘さがあったりしたのではないかと感じています。これは検証結果というわけではなく、あくまで自分自身の中での話ですが。
うん。
たとえば、子会社として独立させて単体での採算性を追求する形をとっていれば、展開も違っていたかもしれません。
ですが、トリニティの中で開発費用が先行して発生していても、スマホアクセサリー事業の大きな利益でそれを補えてしまうので、そうした基盤があったからこそ、どこか取り組みに甘さが出てしまっていたのかなというのはありますね。
新規事業がうまくいかない理由とそこはリンクしていると感じますね。
うん。
諸説ありますが、10年続く会社って10%くらいしかないってよく言うじゃないですか?
10%もないんじゃないの?
新規事業がうまくいく会社って、定義にもよりますけれど1〜3%程度と言われますよね。Hossyさんがおっしゃったように、「本業がダメになったら後がない」くらいの覚悟でトップが本気を出して挑んでも成功率10%の世界なのに、片手間でやったりすると、なかなかうまくいかない。
そうだね。
逆も然りで、社長がそっちに本気出しちゃうと本業の方が揺らいで、結局本業に戻らないといけないみたいな。
うん。
そんな理由で新規事業を諦めている会社が結構多いなとは思いますね。
そうだね。特にプロダクトアウトのね。
うん。
先ほどお伝えしたように、「自分自身が本当に欲しい」というのを伝えるためには、自分のリソース配分が足りないと難しいんですよね。マーケットインの製品で新規事業をやる場合であれば、また状況は変わってくるのかもしれませんが。
なるほど。
市場調査したらみんなが気づいていないこんなニーズが世の中にありました。そこへ商品投入しましょうというのはこちらの思いではなくてユーザーの思いを拾い上げているからまた違うんだけれど、プロダクトアウトはやっぱりこちらの思いをいかに伝えるかというところがポイントだから、よりコミットが必要ですね。
なるほどね。
言い訳のようになってしまいますが、Echoedを立ち上げた頃はちょうどJawbone UPなどのウェアラブル端末が登場した時期でしたし、FUTURAの際にもwearaの展開や、原価マスクの大規模なプロジェクト、さらにコロナ禍といったできごとが重なって、リソースをしっかり費やせなかったというのがあります。
ニーズがなかったのかどうかはわかりませんが、僕の中ではやりぬくことができなかったというのがこの2つのサービスです。だからこそ教訓としてプロダクトアウトの製品を新規にやるのであれば、なにがなんでもそこに自分の全精力を注ぎ込んで、やった方が良いのかなと思います。
そうですね。
そんなわけで、あまり知られていなかったんですけれど、トリニティのソフトウェアサービスについての取り組みをご紹介しました。以前もお話ししたかもしれませんが、トリニティを20年続けてきて、スマホアクセサリーでうまくいったこと以外は、ほとんど失敗しています(笑)
ふーん。面白い。
それを踏まえて経営で大事なことって何ですか?
お金を稼げる事業をちゃんと持っておけば、他のことで失敗しても生きていけます(笑)
確かに。
NuAns NEOのときにもお話ししたかと思いますが、単体で事業として成立しなくてもかまわないというスタンスで、さまざまなチャレンジをしてきました。新しい取り組みを継続していけば、世間への認知も広がりますよね。今回の例でいえば「トリニティはソフトウェア事業も手がけているんだ」といった認知につながります。
うん。
トリニティって「携帯もやっていたんだ」とか、「スピーカーや照明もやっていたんだ」とか。
うん。
そうした経緯を踏まえて、トリニティ全体のブランディングという観点で見れば、数値には表れにくいものの一定の貢献はあると考えていました。ですから、これだけではなく何か面白い取り組みを継続していくことが、トリニティの本業にも良い影響を与えるかなと思ってます。
ふむ。
というわけで、ソフトウェアの話は今回はこれくらいで、実際はおいおいどこかでまた話しますが、スマホゲームのエウレカスタジオという、子会社の件は別のタイミングでまたお話しいたします。
おおー。
というわけで、今週はここまでにしたいと思います。ありがとうございました。
ありがとうございました。
「リアル経営|企業経営の成功と失敗、等身大で語る台本なき社長のリアル」
概要欄にこの番組のWebサイトへのリンクを張っております。感想、メッセージ、リクエストなどそちらからいただければ嬉しいです。
毎週金曜朝6時配信です。ぜひフォローお願いします。
ここまでの相手は、Hossyこと星川哲視と
がじろうでした。
それではまた来週、お耳にかかりましょう。
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