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星川哲視(Hossy)の個人サイト Hossy.org は、これまでの起業・経営・卒業など、さまざまな経験からの情報をブログ記事やPodcastなどさまざまな活動を通じてアウトプットするサイトです。

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Episode 70|「トリニティのユニーク制度のリアル」【Part 12】経営者がもっと払いたくなる「業績連動分配金制度」

【エピソード概要】

会社の利益が増えたら、社員の給与も増える。しかも、その金額に「上限なし」。

今回のテーマは、社員と会社の利益をダイレクトにつなぐ「業績連動分配金制度」。固定給や一般的な賞与とは違う、利益を生み出した分だけ還元する仕組みの考え方に迫る。

決算書を社員に公開し、経費のレシートまでオープンにする。その徹底した情報開示が、給与や賞与への納得感をどう変えるのか。

さらに、物価が上がれば給与も連動して上がる「インフレ手当」や、エウレカスタジオで実践されている驚きの利益還元制度も紹介。

「もっと利益を出せば、もっともらえる」。 そんな仕組みは、本当に会社と社員の双方にとってメリットになるのか?

報酬の決め方から会社のお金の見せ方まで、働くことと利益の関係を考える。

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    Topic

    オープニング

    Hossy

    「リアル経営|企業経営の成功と失敗、等身大で語る台本なき社長のリアル」

    この番組は、私、Hossyこと星川哲視が自らの体験をもとに、経営やその舞台裏などをリアルに語っていきます。

    リアル経営は、毎週金曜日朝6時に配信しています。

    Hossy

    おはようございます。自由人のHossyこと、星川哲視です。

    がじろう

    おはようございます。STRKのがじろうです。

    Hossy

    前回はお金の話で。

    がじろう

    みんな大好き。

    Hossy

    みんな大好き(笑)

    業績連動分配金制度の概要

    Hossy

    やっぱり、他の会社が給与をどの程度支払っているのかは気になるでしょうし、そういった仕組みの設計自体も非常に興味深いものです。何度も繰り返しお伝えしていますが、この業績連動分配金システムは、経営者にとっても多大なメリットがありますし、社員にとってもメリットがあります。僕はあらゆる組織にこの導入を強くお勧めしたいと考えています。

    がじろう

    そうですね。

    Hossy

    もし他社の経営をサポートするような機会があれば、間違いなくこの仕組みの導入をお勧めしますね。

    がじろう

    これ、固定費で上げちゃうと下げられないじゃないですか。

    Hossy

    そうなんですよ。

    がじろう

    だから、あんまり上げられないですね。上げたくても。

    Hossy

    そうなんです。社長一人では、会社って回らないんですよね。ですから、給与や賞与を上げたいという気持ちはあるんですが、それが一度既得権益になってしまうと、業績が良いときも悪いときもある中で、良いときには出せても、悪いときには減らしたり無くしたりしづらくなってしまいます。

    これまで7月と12月に必ず出ていたボーナスが無くなるというのは、社員にとってはすごく損をした感覚になってしまうと思うんです。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    この仕組みの優れた点は、前回もお話ししたように、まず世間の平均水準にあたる給与を事前に保証している点です。まずは最低限の納得感を持ってもらった上で、業績に応じたプラスアルファを上乗せします。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    毎月、決算書を公開していて、経営者が税理士と確認する内容とまったく同じものを社員にも共有しています。自分がどこに貢献できるのか、それでどうなったらいくらもらえるということが基本的にはわかっているというところがあるので、社員としてはすごく明朗会計だし、自分がここを努力すればこうなるとわかって、努力することができます。

    経営者側は、変動費という言い方に当てはまるかわからないけれど、利益が出たら渡せるし、利益が出なかったら渡さないというのを計算でコントロールできるというところがあるので、すごくやりやすいんですよね。

    がじろう

    そうですね。

    Hossy

    ちなみに、上限という設定をなくしているんですよ。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    最近の採用ページによると、320万円。

    がじろう

    えっ? 一人平均?

    Hossy

    そう。

    がじろう

    すごいですね。

    Hossy

    前にお話ししたかもしれませんが、トリニティは年収1,000万円を超えている人が何人かいます。ベースの基本給にこの業績連動分配金が加算されての金額ですけれどね。そうして1,000万円を超えるケースもありますし、320万円ほどもらえるというのは、やはり大きいですよね。

    がじろう

    そうですよね。

    Hossy

    これは業績連動型なので、社員数が多少増えたとはいえ、現在の約30人という規模に対する売上や利益を考慮すれば、それなりの金額を支給できています。

    15年くらい前は50万円〜60万円程度だったものが、やがて100万円を超え、段階的に増額されて現在は320万円にまで達しています。上限は設定されていないため、同じ人数で利益がさらに増加していけば、さらに上がっていくことになります。

    がじろう

    はぁ。

    Hossy

    だけど経営者側の視点に立てば、すべてはパーセンテージで計算されますからね。仮に5%の割合だとした場合、利益が1億円なら500万円を支払う形になりますよね。それがもし2億円に増えて支給額が1,000万円になったとしても、経営者としてはまったく抵抗がないわけですよ。

    がじろう

    そうですね。

    Hossy

    仮に利益が3億円に達して、支給額が1,500万円になったとしても、経営者としてはまったく抵抗がないわけですよ。それ以上に手元に残る利益が増大しているわけですからね。だから、経営者にとってこの仕組みは本当にやりやすいんですよ。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    それに、一応税引き後の数字をベースにしてますからね。営業利益や経常利益だと、その後にさらに税金の支払いが発生してしまうけれど、税引き後であれば一番手元に残った状態に近い金額になるから、わかりやすいじゃないですか。

    がじろう

    そうですね。

    Hossy

    そこから払えるわけですし、上限が設けられていないからこそみんなが頑張って、426万円になったら実質的に倍増じゃないですか。というくらい頑張ってみようみたいになったら良いじゃないですか。

    がじろう

    そうですね。

    Hossy

    何度も言うけれど、その分利益が増えているから、本当に払っても全然嬉しいんだよね、経営者は。たくさん払いたい。

    がじろう

    トリニティって基本的にはBtoB、つまり企業間取引がメインですよね。だから経営も安定していますし、次の年に売上がいきなりガクンと落ちるようなリスクって、そうそうないじゃないですか。

    Hossy

    そうだね。

    がじろう

    もしこれがBtoCビジネスだったとしたら、一気に急落してしまうリスクだって考えられますよね。

    Hossy

    そうですね。ただ、もし業績が落ち込んだとしても、毎月の売上や利益は全員に公開していますから、下がっている事実は一目瞭然です。だからこそ、「どうすれば業績を伸ばせるか」と、努力を重ねていけるじゃないですか。

    がじろう

    以前、BtoCの会社でこの業績連動型の賞与みたいなのを設計していた時に、「やはり固定給が上がる方が社員の満足度は高いのではないか」という議論が持ち上がったことがあるんですよ。

    そこで、仮に基本給を月1万円、年間で12万円引き上げる場合と、この仕組みを導入する場合で比較シミュレーションをしてみたら、およそ3倍もの金額を支給できるという試算結果が出たんですよ。それくらい多く払える。こっちの方が経営的にも安心じゃないですか?

    Hossy

    いや、安心してというか、むしろ払いたい。だって、これを払えているということは、利益が出ているという話じゃないですか。多ければ多いほど嬉しい。社員への給料を増やせる余地ができればできるほど嬉しいという設計が良くないですか?

    がじろう

    良いですね。

    Hossy

    社員ももちろんたくさんもらえますし。実績としてボーナスで320万円も相当大きいと思います。しかもこれ、最高額ではなく平均で出していると思います。320万円は平均であって、もっと高い人はいます。

    がじろう

    役職が上の方とか。

    Hossy

    この分配金は査定によって決まる仕組みで、原資は税引き後純利益の何%とあらかじめ設定されています。そのため、決算後にまず全体の原資が確定し、それを対象人数で割るベースがあります。その上で、ポイント制である「査定ポイント」の多い少ないに応じて、各自への按分が変わってくるわけです。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    もし全員の査定が50ポイントで一律なら同じ金額になりますが、実際には人によって80ポイントだったり40ポイントだったりと差が生まれます。その生じた差の分が、それぞれの配分に按分される仕組みになっています。

    査定が良い人というのは、目標を達成していたり各評価項目で優れた成果を上げているわけですから、それだけ会社の業績に貢献している可能性が高く、会社からの評価も高いということです。そのため、そうした貢献度の高い人には、この業績連動分配金もより多く支給されることになります。

    がじろう

    うんうん。

    Hossy

    ですから、320万円というのは平均の金額なので、成果を出している人はさらに高額になります。トリニティの採用サイトを確認すると、業績連動分配金を含めない状態でも、平均年収は500万円を超えているんですよね。

    がじろう

    はあー。500万円にこの300万円を足したら、平均800万円なんですね。

    Hossy

    元々のベースが427万円だからね。

    がじろう

    まぁそうですね。

    Hossy

    給与面に関して言うと、特に今は本当に業績が右肩上がりで伸び続けている時期だという背景もあるとは思いますが、支給額が増加しています。そのため、この業績連動分配金については、今後もさらに増額されていく可能性があるのではないかと考えています。

    がじろう

    いや、下手な上場企業と比べても、よほど高い水準なんじゃないですか。

    Hossy

    そうだね。上場企業でも平均年収500万円とか普通にあるからね。

    がじろう

    全然あると思います。

    Hossy

    そういう会社は平均年収も賞与込みだから。トリニティは賞与別で平均年収があって、賞与を入れるとさらに増えるという形なので、かなり良いと思いますし、夢があるというか。

    がじろう

    そうですね。

    Hossy

    上限もないですしね。

    がじろう

    いや、すごいな。平均年収800万円超えって。

    制度設計の背景と情報開示の透明性

    Hossy

    この制度を設計した初期の頃に念頭にあったのは、やはり一般的な中小企業のあり方でした。僕自身、社会人になってから30人ほどの規模の中小企業を2社経験しているのですが、どちらの会社も決算書を社員に開示することはありませんでした。

    それなのに、社長や役員たちは高級車に乗っているわけです。そんな状況の中で、全体会議の席で「今期は業績が振るわないため、ボーナスは支給できません」って(笑) でも社長は、ドアが上に開くような車に乗っているんですよ(笑)

    がじろう

    はい(笑)

    Hossy

    それでファーストクラスで海外に行ったりしているわけですから、その分の経費が業績に悪影響を与えているんじゃないの、って思っちゃいますよね。

    がじろう

    疑いたくなくても疑っちゃいますよね。

    Hossy

    「これで業績が悪いって言われても納得いかないよね」という話ですよ。経営者と社員の間に情報非対称性や情報格差があると、それがどうしても不満として噴出してしまいます。そのため、社員に公開していくことが一番重要です。その上でボーナスの仕組みを設計しておけば、これ以上ない明朗会計として、社員へ還元できる体制が整います。

    ちなみに、この「公開している」という点についてですが、決算書には当然、役員報酬や役員賞与の金額も記載されるため、役員がどれだけの報酬を受け取っているのかもわかります。一人あたりが出るわけではなく全体の総額が示される形ですが。

    がじろう

    だけど割ったら大体はイメージできますよね。

    Hossy

    そうそう。あとは、いわゆる経費についてですね。さっきファーストクラスの話題が出ましたけど、経費もすべて公開されているんですよ。まずP/L(損益計算書)などで接待交際費などの総額がわかりますよね。それに加えて、個別の経費のレシートまで社員が見られるようになっているんです。だから「先月の接待交際費の合計はこれだけでした」となったときに、それが具体的にどのレシートなのか、中身までしっかりと確認できるわけです。

    がじろう

    なるほど。いかがわしい場所に行っていないかもチェックできるんですね。

    Hossy

    そう、銀座のクラブで豪遊するようなイメージですね。実は中小企業の場合、接待交際費は年間800万円までなら100%経費として認められるんですよ。そのため、利益調整のためにその枠を使い切りたいくらいの勢いなんですよね。

    ただ、僕の記憶が正しければ、実際に使っていたのは年間200万〜300万円程度でしたね。しかも、そのほとんどが社内での交際費にあてられていました。

    がじろう

    懇親会とか?

    Hossy

    懇親会は全員参加の場合は福利厚生費。福利厚生費は100%元々経費にできるんだけれど、福利厚生費というのは、全員が参加できないとダメなんですよね。ですから、特定の部署だけで集まるような場合は認められません。そうしたケースは社内交際費として処理されるため、一般的なお客様への接待とは少し性質が異なります。

    幸いなことに、私たちは接待で商品を売るような手法は取っていませんでしたし、主な取引先だった家電量販店では、仕入れを担当するバイヤーが業者と食事をしたりお酒を飲んだりすることは、基本的に禁止されているんですよね。

    がじろう

    判断が鈍っちゃうからですか。

    Hossy

    そうなんですよ、だから禁止されているんです。さらに、流通のSB C&Sなんかも非常に厳格で、もし食事に行くとなれば、事前に社内で承認を取り付けなければならないほどですからね。基本的には割り勘というスタンスなので、そもそも接待交際費をそれほど使う機会自体がないんですよ。

    そういった背景もあるのでしょうが、僕がいつ、どこで、誰と接待交際費を使ったのかは、すべてレシートで確認できるようになっています。実際に誰かが見ているかは別として、見ようと思えばいつでも閲覧できる場所にあるというくらい、明朗会計ですね。

    がじろう

    それだけでも、会社に対する信頼がかなり高まりそうですよね。

    Hossy

    そうでしょう。僕自身が会社員として2社経験した中で、不透明さを感じる部分があったんです。だから、自分が会社を設計できる立場になった時に、反面教師ではないですが、その時の経験を活かして仕組みを変えようと思って作ったのがこれですね。

    ちなみに、この業績連動分配金は一括で支給される仕組みになっています。4月末に決算の締めがあり、実際に決算書が確定して納税を済ませるのが7月(厳密には6月末)なんですよね。その段階で税引き後純利益が確定するので、それを受けて8月1日に支払うんですよ。

    がじろう

    へー! 年に1回?

    Hossy

    年に1回の支給ですね。8月1日という日付を特別に狙っているわけではないのですが、知っている方はご存じかもしれませんが、社会保険料の計算は4・5・6月が基準になるため、8月支給であればその計算に含まれないんです。だから本当は7月のほうが適しているのかもしれませんが、8月の最初の営業日に一括で支払う形をとっていますね。

    がじろう

    はい。

    Hossy

    この業績連動分配金は透明性が高く、経営者としても「これなら喜んで払いたい」と思えるような設計です。社員にとっても、経営者の判断でボーナスが決まるわけではないので安心ですよね。

    要は、役員が会議で出すかどうかを決めるのではなく、数字によって機械的に決まる仕組みなんです。利益が出れば絶対に出るし、出なければ出ない。ここが明確になっているのがポイントですね。かなりユニークな制度だと思いますよ。

    がじろう

    はい。

    インフレ手当制度について

    Hossy

    もう一つユニークなところとして、残念ながらちょっと最近終わっちゃったんですけれど、インフレ手当。

    がじろう

    ほう。

    Hossy

    世の中、インフレで物価が上がっていくことがありますよね。今実際、食料品なども値上がりしています。ただ、物価が上がったからといって、給料も同じように上がるわけではありませんよね。

    がじろう

    そうですね。

    Hossy

    だから同じ給料で物価だけが上昇していくと、手元に残るお金が減りますよね。そうした背景から設けられていたのが「インフレ手当」という制度です。これは基本給に対して、政府が発表しているCPI(消費者物価指数)を連動させる仕組みになっています。

    がじろう

    はいはい。

    Hossy

    これが上昇すればインフレ、下落すればデフレと判断されます。それを連動して給料に反映させる、といった取り組みを行ないました。

    がじろう

    すごいですね。

    Hossy

    そう、だから物価が上がると給料が上がるんです。物価上昇率が3.2%だったならば、給料も3.2%上がる。

    がじろう

    うぇー、自動で。

    Hossy

    割る12ヶ月で毎月の給料に増額されます。これも結構フェアで、インフレだから上がるんですけれど、デフレになったら減るわけですよ。だからインフレとデフレが相殺してゼロになったらゼロなんですね。

    がじろう

    減るということは、給料から減るんですか?

    Hossy

    いや、ベースとなる基本給自体が削られるわけではなくて、あくまで上乗せされる手当分が変動するという意味ですね。基本給はそのままで、そこにプラスアルファが加算される仕組みです。たとえば、2022年度の消費者物価指数が3.2%だったとすれば、政府の発表に基づいて「物価が3.2%上昇した」と判断し、その分だけ給与に上乗せします。けれど、もし翌年に物価が3.2%下落したとしたら、その加算されていた分が解消される、という形になります。

    がじろう

    なるほど。

    Hossy

    だから、インフレになった時は増えるけれど、デフレになったらその分は減ります。

    がじろう

    どこが基準になるんですか? 入社した時から物価指数の変動で見ていくんですか?

    Hossy

    そうです。入社して翌年に給料の改定があるじゃないですか。毎年、給料の改定の時に、この消費者物価指数が計算されて加算されるわけですね。

    がじろう

    消費者物価指数の推移を見ていたんですけど、2023年の3.1%から追っていくと、ここ4年間で約10%上昇しているんですよね。ということは、4年前や5年前に入社した方であれば、その420数万円の10%にあたる40万円ほどが、そのまま上乗せされるというイメージですか?

    Hossy

    まあ元々査定でもうちょっと上がっていくけれどね。

    がじろう

    4年もいたら上がっていくから。10%くらい上がるということですね、さらに。

    Hossy

    そうですね。ただ、導入したのが確か2023年頃のことで、その後いろいろと制度設計を見直していく中で、最終的にはひとまず廃止されることになったみたいです。

    がじろう

    基本給が上がっていたから。めちゃくちゃこの3年間はガンガンガンと上がりましたもんね。

    Hossy

    そう。トリニティの給料は元々そんなに低くはないから、生活に困窮するというわけではないんだけれど。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    今言ったように、じゃあ10%物価が上がっているとすれば、給料が同じだったら10%自分の手元に残るお金が減るわけですよね。

    がじろう

    そうですね。もっと言うと、多分お小遣いレベルでいくと、もう半分になったり3分の1とかあり得ますよね。

    Hossy

    という形で、これも変動費。一度上げたらそのまま固定されてしまうのではなく、社会全体の指標と連動して動いていくので、経営者としてはこれもやりやすいんですよね。

    がじろう

    確かに。

    Hossy

    それで、社員側は嬉しいよね。

    がじろう

    うん、そうですね。

    Hossy

    という形ですね。これまでも何度か査定に関する話題を挟んできたかと思います。個人目標を設定するだけでポイントが加算されたり、健康経営の一環として禁煙に成功するとポイントが付与されたりといったお話をしてきました。そこで次回は、ユニークな取り組みという枠組みを超えたトリニティの「査定制度」について、もう少しお話しできればと思います。これでトリニティの各種制度に関するお話は終わりかなと思います。

    エウレカスタジオでの導入

    Hossy

    ちなみに、この業績連動分配金なんですけど、「絶対に全員導入した方が良い」とお話しした通り、僕が現在も代表取締役を務めているゲーム会社「エウレカスタジオ」でも、実際にこの仕組みを取り入れています。

    がじろう

    へー。

    Hossy

    エウレカスタジオでは、ゲームを企画・制作するクリエイターへの配分割合がより高くなっています。こちらはさらに明朗会計な設計になっていて、会社の利益が3,000万円を超えた場合、その超過分については各ゲームの収益に応じて算出し、担当クリエイターへ収益の半分をダイレクトに還元しています。

    がじろう

    えー、すごい! 半分?

    Hossy

    半分。

    がじろう

    すごいですね。

    Hossy

    やっぱりエウレカスタジオのビジネスの根幹は、ゲームクリエイターが面白いゲームを企画して制作し、世に送り出すことですからね。だからこそ、クリエイターへの還元には上限を設けていません。超過利益が1,000万円なら500万円、2,000万円なら1,000万円といった形でダイレクトに還元していければ、非常に夢がある仕組みになりますよね。

    がじろう

    そうですね。

    Hossy

    一般的なゲーム会社で、クリエイターに対してこういった報酬設定をしているケースは、僕の知る限りではほとんどありません。通常は会社員としての雇用になるため、どれほど大きなヒットを飛ばして会社に5,000万円の利益をもたらしたとしても、支給されるボーナスが多少上乗せされる程度にとどまります。このように、生み出した利益の半分が直接自分に還元されるような仕組みは、まず存在しないのが現状ですね。

    がじろう

    確かに確かに。

    Hossy

    何度も繰り返してしまいますが、この設計であれば、それを支払えるということは、残り半分がそのまま会社の利益になるということなんです。だからこそ、会社側も「どんどん支払いたい」という気持ちになるわけですよね。

    がじろう

    うん、確かに。

    Hossy

    少人数だからこそ可能という面もありますし、一人のクリエイターが企画から開発まで一貫して手がける特殊な体制なので、そうした形にあえて設計している部分はあります。それでも、この業績連動分配金という仕組みは非常に優れていると感じますね。エウレカスタジオでも当然、毎月の財務諸表をメンバーに共有していますし、決算も開示する形で運営しています。

    がじろう

    実は僕が手掛けているフードロス事業でも同じように業績連動を取り入れていて、数字はすべてオープンにしているんです。ただ、前回Hossyさんもおっしゃっていた通り、会社全体としては黒字でも、事業ごとのP/Lを出してみると、うちの事業は最初の3年間ずっと赤字続きで。それを毎週のように数字で突きつけられていた責任者は、「本当に申し訳ない」と言って、最初の3年間は毎週「もう辞めたいです」って漏らしていましたね。申し訳ないと言って(笑)

    Hossy

    なるほどね(笑)

    がじろう

    毎週毎週、僕が止めていて、「いやいや、もうこれは申し訳ないとかじゃなくて、こんだけ頑張って無理だったら無理だから、もうちょっとだから頑張ろう」と言って(笑)

    Hossy

    まあ、3年間ずっと右肩下がりでダメだったとしたらいろいろと言いたいこともあるけれど、少しずつ上向いているもののまだ目標に届いていないという状況であれば、「あと一歩だよね」という話になりますよね。

    それに、一生懸命あらゆる手を打ち尽くしたのに行き詰まっているのだとしたら、それはビジネスモデルそのものに原因がある可能性もあるから、一概に本人の責任とは言い切れない部分もあるしね。

    がじろう

    そうですね。

    Hossy

    でも、それがわからないまま「給料を毎月もらっています」だけよりも、絶対わかった方が良いと思いますね。自分が稼いでいるのかいないのか、稼いだらどれだけ還元されるのかを把握しておくことは、すごく重要だと思うんです。

    がじろう

    うん。

    Hossy

    そんなわけで、次回は査定についてお話しできればと考えていますが、これまでご紹介してきたトリニティの様々な制度については、ひとまずここで一段落となります。それから、りかさんから「これほど充実した制度や仕組みが整っているのに、退職する社員はいるのだろうか?」という素朴な疑問をいただきましたので(笑)

    がじろう

    はいはい(笑)

    Hossy

    次回とかその次くらいにお話しできればなと思います。

    がじろう

    良いですね、面白い!

    Hossy

    というわけで、今週もここら辺にさせてもらいます。また来週引き続きお聞きください。ありがとうございました。

    がじろう

    ありがとうございました!

    エンディング

    Hossy

    「リアル経営|企業経営の成功と失敗、等身大で語る台本なき社長のリアル」

    概要欄にこの番組のWebサイトへのリンクを張っております。感想、メッセージ、リクエストなどそちらからいただければ嬉しいです。

    がじろう

    毎週金曜朝6時配信です。ぜひフォローお願いします。

    Hossy

    ここまでの相手は、Hossyこと星川哲視と

    がじろう

    がじろうでした。

    Hossy

    それではまた来週、お耳にかかりましょう。

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