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経営や趣味、時事などのブログ記事や、Podcastの発信を日々行なっています。ニュース登録をしていただければ、更新情報を配信していきますのでお気軽にご登録ください。(広告を配信することはありません)
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【エピソード概要】
今回は、トリニティ新副社長・佐藤拓氏(ぼん)に焦点を当て、彼の経歴やトリニティへの入社について深く掘り下げる。
異業種で事業責任者を務めた佐藤氏の厳格な選定眼。Hossyとの共通点である仕事の速さ、過去の失敗経験から得た学びなどが語られる。
結果だけでなくプロセスを重視するHossyの考え方が強調され、後継者である2人がどのようにバトンを受け継ぎ、成長していくのかが描かれる。
「Podcast:リアル経営」このエピソードに関するご意見・ご感想をぜひお寄せください。今後の配信の参考にさせていただきます。
「リアル経営|企業経営の成功と失敗。等身大で語る台本なき社長のリアル」
この番組は私、Hossyこと星川哲視が自らの体験をもとに、経営やその舞台裏などをリアルに語っていきます。
リアル経営は、毎週金曜日朝6時に配信しています。
おはようございます! 自由人のHossyこと星川哲視です。
おはようございます! STRKのがじろうです
今週もよろしくお願いします!
よろしくお願いします! 先週は元社長の洋平さんについてお話、聞きましたが。
そうですね。うんこ事件。
伝説のうんこ事件(笑)
話しちゃいましたが(笑)
今日は副社長の佐藤拓さん、通称「ぼん」さん中心にお話しいただければなと思います。
この回から聴いた人は、ぜひ1個前のEpisode 6から聴いてもらえると話が繋がりますので、ぜひ聴いてみてください。
はい。
では、佐藤拓。通称「ぼん」。洋平は山本洋平で「洋平」で、たとえば僕は星川哲視で「Hossy」なので、まだ分からなくはないと思うんですけど、最初に佐藤拓で「ぼん」というのが何でなの? というところをちょっとだけね。
トリニティにはニックネーム制度というのがあって、これも一つ回を作って話してもいいかなと思いますけれども、いずれにせよ全社員にニックネームを付けるというルールになっています。それで、ぼんも入社するときにニックネームを付けるということで、最初に色々質問をするんですよ。
その時に「焚き火が好きだ」みたいな話があって、焚き火って「BONFIRE(ボン・ファイア)」って言うんですよ。
それから来てるんですか!
それで、ぼんなので、分かりにくいのは、分かりにくい。名前と一切関係ない人というのは分かりにくいんですよね。
なるほど。
という形で、社内でもみんな「ぼんさん」とかって呼んでいるから、まったく「ぼん」で違和感ないんですけれども、初めて聞くとね。メールアドレスも「bon@〜」になったりしますしね。ただ、セールスをやっていると、初めて会った人とのアイスブレイクとか。
そうっすよね。いいすっよね。
こういうので、ニックネームが付いてて、みたいな話にできるので悪くないですね。
はい。それで、ぼんはですね、経歴としてはもともとヨドバシカメラという大手家電量販店に勤めていて、フロアの店員もやっていたんですけれども、途中からバイヤーになりました。そして、我々の製品を売り込む相手、つまりお客さんの立場として出会ったのが一番最初の出会いです。正直、いつだったかはちょっと忘れちゃったんですけども、まあまあ結構前です。
ふ〜ん。
その時はPCアクセサリー、つまりパソコン周辺機器のカテゴリーのバイヤーで、我々が「Bluelounge」というブランドを昔やっていて、それがパソコンの周辺機器というカテゴリーに入っていたんです。バッグとか、Macをスタンドで少し立てるような製品とか、色々あったのを売り込みに行っていました。
ヨドバシカメラではメインのオーディオとかiPod関係とかiPhoneとは少し違ったので、すごく頻繁にというわけではなかったんですけれども、そこで我々が売り込みをして、向こうは「いる、いらない」みたいなことをやっていたというのが、最初のヨドバシカメラでの出会いでした。
はい。
正直、あんまりすごく細かいことは覚えていないんです。先ほど言ったようにメインのバイヤーではなかったので。ただ、結構厳しい印象で、ヨドバシカメラってこれちょっとリアルな話で言うと、重要指標の中に「品ぞろえ」というのがあるんです。
はいはいはい。
これは他の量販店と比べてもこだわりがあるのは品ぞろえなんですよ。
アイテム数が多い。
はい。「ヨドバシカメラに行けば何でもある」とお客さんに認識されないといけない。だから「他で扱っているのにヨドバシカメラで扱っていない」みたいなのは、基本的にあんまり好きじゃないというか、経営の方々は良しとしないんですね。 なので基本的にちょっとは採用してくれるんです。
たとえばヨドバシカメラは、大阪の梅田と秋葉原に2つ巨大な店舗があって、日本の1、2位を争う店舗なんですけれども、ここだけはだいたい必ず採用してくれるんですよ。なんですけど、「これはいらない」みたいなことを言ってくるバイヤーだったと(笑) 「売れないからいらないよ、これは」と言う、厳しめのバイヤーだったという印象です。
会社の重要指標は品ぞろえなのに。
そう。でも、実際には絶対に売れないものはいらないじゃないですか。なので、そこの線引きはもちろんバイヤーが責任を持ってやるところではあるんですけど、先ほど言った「他でやっているのに」というのは、たとえば、トップの人たちがネットで他の店で売れているのを見つけたときに、「あれ? なんでウチでやっていないんだ?」という話になるからです。
だからといって、本当に売れないものまですべてやる必要があるかと言えば、もちろんないんですよ。 ただ、基本的にはやってくれる場合が多いんです。売れそうにないやつはその秋葉原と梅田だけでやるとか。巨大なので売り場が。
でも、普通は売り込んで断られたら「ちくしょう!」ってなるじゃないですか。それでも「取り扱ってもらいたい」と思わせる、何か的確な意見があったんですか?
そうですね。今、ヨドバシカメラのバイヤーの時の話をしたんですけれども、先ほど言った通り、ここではそこまで長くて深い付き合いはしていなかったんですよ。
ただ、その次に彼が転職をして、Apple Premium Resellerと言って、Appleが直営しているApple Storeとはまた別に、Appleの専門店があります。これがApple Premium Resellerというんですが、そこに「C smart」という屋号の最大手があって、ここの母体はコスモネットという会社で、携帯の販売代理店を多くやっている。Y!mobileとかが多いのかな?
うん。
そこがApple専門店も運営していて、この専門店をやっているチームの事業責任者として、ぼんが転職してきたんです。彼が入ってからすごく店舗も増えて、めちゃくちゃ伸びたんです。もちろんヨドバシの時代もちょっと知っていたというのもあって、我々は売り込みに行くんですけれども、その時にヨドバシの時よりも、このAppleの専門店では主力がiPhoneなので、我々も一番のアイテムを持っていくわけですよね。
そこでも本当にスタイルは変わらずに、「これは売れない」と。特にたぶんC smartの方がヨドバシと比べれば店舗がぜんぜん小さいので、何でもかんでも置くというわけにはいかない。品ぞろえをたくさん持って「何でも置いています」というふうにするのとはコンセプトが違ったので。当然、Apple専門だし、iPhoneなりMacなりiPadなりを買う人たちに最適なものを売る。
それで、Appleのレギュレーションによって作られていて、要はデザインもAppleが用意するんですよ。
ふんふん。
直営じゃないけれどもフランチャイズ的な形のところなんですけど。なのでアクセサリーコーナーってそんなにないんです。だから厳選しないといけなくて、「ちょっと売れる」くらいではいらない。
売れないのはもっといらないけれども、「ちょっと売れるだけ」ならいらないということもあって、ここのヨドバシ時代からこのC smartをやってきても、非常にモノの選定眼というか、さっきがじろうが聞いてくれたことに繋がるんだけど「そうだよな」と思うことも多いわけです。
ふ〜ん。
こちらももちろん、一番最初は全製品を紹介するんですよ。どれが刺さるかも分からないし、どれを求めてるかも分からないんでね。それで「これはここでは売れないでしょ」みたいに言われると、「確かにこれはここに向いてないな」と。
やはり製品も、ヨドバシカメラやビックカメラ、ヤマダ電機のLABIのような駅前大型店で売れるものと、郊外店で売れるものと、はたまたこのC smartのようなApple専門店で売れるものというのは、かなり毛色が違うんですね。これもまた、いつも追々で申し訳ないですけど、別の回でここらへんの商品のラインナップみたいな話はしてもいいかなと思います。
ふんふん。
いずれにせよ、このC smartというお店に合うか合わないかという確固たる信念があって、それはこちらにも伝わったし、「これはここには合わないでしょ」と言われたものは、確かにそうだなっていうのもありつつ。
付き合いが長くなっても「これはいらない」という形でバッサバッサと切り捨てられていくこともありつつ、「いいね」となった場合にはしっかりお店での売り方とか、「お店でどれぐらい売ろう」とか、「お店のスタッフにこういうもので、こういうふうにお客さんに説明して、こういうふうにやるとしっかり売れるよ」みたいなところの教育伝達あたりも含めて、やるときにはしっかりやる、やらないものはいくら付き合いが深くてもやらない、みたいなメリハリがすごくしっかりしている、というのがまずありました。
これ、実際、いろんなバイヤー、たとえばカメラ系量販店と郊外型量販店などのバイヤーと話す中でも、一番嫌なのは断ってくるバイヤーではないんです。
ほう。
たとえば、ぼんみたいに「いらない」っていうのは、納得できる場合もあるし、納得できないときでも、それはこっちの伝え方が悪い。製品のポテンシャルが相手に伝わってないし、そのマーケットで売れるっていうことが理解してもらえてないからいらない、導入しないっていうことになるんで。
じゃあ、もうちょっとエビデンスとかね、他でこうなってるとか、こういうターゲット層に対してこういう売れてるデータがあって、みたいな、もうちょっと理論を固めようとかで、いろいろこうやるわけですよ。だけど、もっと厄介なのは、やりそうでやらないバイヤーなんですよ。
なるほど、なるほど。
商談中は「いいね、すごいじゃん! これは売れるな!」とか言うのに、発注してこない(笑)
なるほどな。
ちょこちょこいるんですよ。
ちなみに何割くらいいるんですか? そういうバイヤーさんは。
2割ぐらいはいます。
2割、なるほど。
厄介です。これは。結局、製品にダメ出しするわけでもないし、いいねって言ってくるし、商談としては、これ、いけたんじゃないか? となるわけです。だけど、発注はしてこないんですね。
断ってくれたら、さっき言ったように本当に引くか、違う言い方するか。
断るときって基本的には何か理由言って断るじゃないですか。ターゲットが違うとか、高すぎるとか、安すぎるとか、パッケージが悪いとか、製品のコンセプトが悪いとか。何かしら言うじゃないですか。
断る理由として「なんとなく好きじゃない」とは、なかなか言わないと思いますしね。そうしたらそこに対してカウンターを当てるための材料を用意しようという風になるんですけれども、「いいね」って言っているのに発注してこない場合は結構厄介なんですよ。
確かに。
ですから、はっきり、しっかり「いる・いらない」を伝えてくれて、いらないならその理由をしっかり言いつつ、付き合いが長くてもいらない。いらない理由はこっちも「そうだな」と思える。それで決めた時にはしっかりやるというのは、バイヤーとして一番素晴らしいと思うんですよね。メーカー側も商品で戦うわけですよね。付き合いではなくて、商品として磨いて。
ただ、これちょっとぼんの話じゃなくなっちゃんですけど、うち以外のメーカーのほとんど、全部とは言いませんが、中国の工場が提案してきたのを買い取って売っているだけなんですよ。
はい。
だから、製品にこだわりやコンセプトもないし、C smartに対して合う合わないとかも関係ないんですよ。条件が良くて安くてすぐ仕入れられるものを自社のブランドを付けて売っているだけなんで。
でもトリニティは、各販売店のことをよく見ながら、C smartにはC smartだけのオリジナルの提案をしたりするわけです。「ここのお客さん、これぐらいの店舗数があって、こういうラインナップがあって、他のメーカーのはこういうのがある中で、これがないですよね」みたいな形でやるんですよ。
これが正直、トリニティの強みなんですけれども、これまたちょっと別の機会にやります、ラインナップについては。いずれにせよ、バイヤーとしてちゃんと「いける」と思えばしっかりやってくれるバイヤーというのはすごく重要なんです。
ふんふん。
我々がこう伸びた一つのポイントは、先ほど2割は「いいね」と言いつつやらない人がいると言いましたが、逆に言うと、残りの8割とは言いませんけど、4〜5割ぐらいは、今言ったようなちゃんとしたバイヤーです。その間にね、どっちもあるなっていう人がいるっていうぐらいの感じなんですけど。
いずれにせよ、厳しくもちゃんとやってくれるバイヤーだということと、選定眼だったり、指摘してくることが「そうだな」と思えることが多くあったんですね。
うん。
なので、これでC smartのところを辞めるとなった時に、付き合いとしてはそれなりに長かったんで、他社に入社しました、転職しましたって言うんじゃなくて、「辞める」というのを言ってくるのはチャンスだなと。普通は「転職しました」っていうので連絡くるじゃないですか?
そうですね。
それが「辞める」という話で来たんで、ちょっとね、本人とここの話はあんまりしたことがないですが、本人も僕らの提案だったりというところに多少は一目置いてくれていたのかなとは思うんですよ。なので、うちでのことも少し思いながら来たんだと思うので、そこで「入ってもらおう、うちに来てほしい」と、いうことで。
その当時は「weara」というウェアラブルデバイスをやっている時で、これの新規のB to Bビジネスが、僕は最終的には稼ぎ頭になるなと思っていたんですよ。これも毎回すいませんがまた別の回にやりますけれども、そこのビジネス構築をまず担当してもらっていて。残念ながら、ちょっと「weara」というのは頓挫してしまって、プロジェクトが終わってしまったと。
ただ、一緒に仕事をしていく上で、彼はもともとものづくりとか開発とかはやっていなかったし、ヨドバシでいうとバイヤーだから、物を売り込んでくる側ですよね、誰かが。そこでジャッジする。C smartでも事業責任者だったので、いろんなことはもちろんやっていたんですけど、もちろん仕入れはあるけど、自分から売り込んで、知らない人たちに何かを売り込んでいくっていうのは、あんまりやってなかったはずなんですよね。
うん。
ですけど、「weara」で一緒にやっていく上で、それもできるという感覚があったので、「weara」が頓挫した後にセールス部門を見てもらうようにしました。このへんから僕も後継の事業承継の話を考えていたところもあって、洋平が担当する開発の部分と、ぼんがセールスの部分に入ってくれると、ちょうどバランスいいなと思い始めていた時だったので、そこでセールスに来てもらいました。
うん。
やっぱりビジネスセンスはすごくあったし、トリニティと比べればめちゃくちゃ大きい組織の事業部長をやっていたんで、はっきり言って僕は20何人しか見ていないけれど、彼はもっと、人数は忘れましたが、100人とかそういうレベルの会社で、店舗がいっぱいあるわけですから、そこも統括しながらやってきた。
ある意味、組織とか組織運営みたいなのとか、あと教育なんかで言うと、正直僕よりもぜんぜん経験があるぐらいのところだったので、ほんとに違和感なくどんどんやってもらって進められました。多少の引き継ぎで、「これってこうだったんですか?」みたいなのを聞かれたのに回答していくだけで、セールスのマネージャーとしての部分は飲み込んでいきつつ。
当初の頃、特に洋平との大きな違いとしては、これは僕にすごく近いんですけど、仕事が速い。
仕事が速い!
悩まないんですよ。基本。
仕事が速いの定義ってどういうことなんですかね?
1つ目は、たとえばですけど、「セールスでこういう指標を持っていた方がいいよね」みたいな話になった時に、だいたい本当に当日か翌日にはもうやってくる。
ふ〜ん。なるほど。
レスポンスがめちゃくちゃ速い。なので、基本はちょっと自分に近いっていう、その細かくて速いという部分に関しては、洋平よりも、ぼんの方が僕に近いと思っていました。
僕はその彼のバイヤー時代、そして「weara」を一緒にやって、セールスをやってもらってっていう中で、すごく僕に近いところもありつつ、洋平のものづくりの部分とか、前回言ったみたいに洋平が中国行って、僕が行く、みたいな、もう年の3分の1ぐらい向こうで全部やってくるわ、みたいな部分とか。
ただ、やっぱりちょっとほんのり抜けている部分とか、抜けてるって言っても大失敗っていう意味の抜けているということではないんですけれども、少し抜けている部分があって。でも、ぼんはそういうのがほとんどなくて、スピードが速いというところで。
僕も普段「スピードと情熱」っていうのをよく言うんですね。やっぱりデジタルライフっていうのはどんどん変わる。iPhoneが出て、iPhoneは結構長いですけれども、もう少しするとやっぱりiPhoneも終わるんですよ、必ず。
どういうことですか?
iPhoneという、手に持って目で見て指で操作するデバイスが、ライフスタイルに欠かせないものから、次にいくわけですよね。
iPhoneが出てくる前から、iPhoneが来てからっていうのでも、劇的に生活スタイルが変わっているわけじゃないですか。だからここのスピードについていくには、やっぱりスピードを持って何かを動かさないといけないと思っているんですよ。
ふ〜ん。
なので、すぐ動く。考える、考えないっていう意味では、僕は悩まないタイプなんですよね。基本的にその用意されている情報がちゃんとあるんであれば、もう右か左か真っ直ぐか分からないですけど、選択肢が何個かあって、どれが一番いいか悩んでわかるというよりは、もうここは答えがあると思っているんですよね。
なので基本悩まないんですよ。「いや、この計画ちょっと考えさせて」って1週間経っても答え出してないみたいなことってのは絶対ないんですよ。持ち帰るときは人が関係してくるときぐらいで。ぼんもそういう感じ。洋平はちょっとふんわりしたところもあって、そこがいいところでもあって。
逆に「洋平さんこれ忘れちゃうからやっときました」みたいなことを周りが言ってくれる。
慕われるリーダーなんですね。
そう、そう。僕は自分が完璧主義者だから、それをあんまり自分として許せないんですよ。「忘れてるはずないでしょう」みたいな。忘れないようにちゃんとタスク管理するんでねっていうのもあるし。で、彼はちょっと抜けててもそれに周りが助けてくれる。ぼんは比較的僕に近い。
なので凸凹っていうところで、尖っている方と凹んでいるところが合致するようになるので、本人たちにも言っていたので、真実として二人が一緒にやってくれたら100%僕の代わり、つまり後継者として、凸凹もパズルのピースがしっかり重なって絵ができるので完璧だね、というのを思っていたんです。
うん。
ただまぁ実際、前回も少しお話ししたんですけれども、洋平は思った以上にしっかり締めるところを締め始めて、立場が人を変えたというところもあると思うんですけれども、期待以上のところをやってくるようになった。ちょっとへこんだところがだんだん平らになって。
で、ぼんも期待通りからさらに領域を広げて、セールスだけじゃない部門も担当していってというあたりで、2人が100点というか、100点って僕が言うのもちょっと若干アレですけれども、2人で力を合わせて凸凹を合わせれば100だよねって言っていたのが、ほんと120とかになるようになって。
長くなりましたが、後継の2人で僕以上のことができるという話に行きつきました。
これ話を聞いていてなんか面白いなと思ったのが、前回のお話で、洋平さんとの一番最初の仕事って、オフィス家具がうまくいかなかったんですよね。
そうですね。はい。
で、このぼんさんとの初めての一緒の仕事も、「weara」がうまくいかなかったんですよね。
トリニティでは、そうですね。
うまくいかなかったプロセスを見ているんですかね? Hossyさんは。その後、抜擢しているわけじゃないですか。営業の責任者とか。
「weara」が失敗したのは、ぼんに責任がなくて、僕がこだわり過ぎたのと、中国のクオリティへの軽さ。これだと人々の健康を管理するデバイスとして胸を張って販売できないと思ったのでやめたんです。なので、ぼんが失敗したという感じではないんですけどね。
そうですね。だから実際にそれを進めていく中でのスピード感の速さとか、そういった何か、結果重視というよりはそのプロセスというか、どういった働き方をしているかというのを、めちゃくちゃそうですね、重要視しているんだなっていうのはすごく話を聞いていて感じましたね。
結果って、実際問題、時代だったりいろんな理由によってその結果自体が出ないこともあると思うんですよ。ただ、うまくいかないなってなっている時にどう対応したか。洋平で言えば、僕と一緒にじゃあ代わりの製品をお店にいろいろ行って買い漁って、なんとか形を作るみたいなところとか、中国に泊まり込んでね。
中国って2週間しか基本入れないですけれども、2週間いて香港に一回出て戻るとまた2週間いられるとか言って、1ヶ月行ったりとか。そういうことも含めて、どう解決しようとしたかっていうところが重要で、そこから次に繋がると思うんですよね。
ほぉ。
なので、もちろん結果も重要だとは思いますけれども、プロセスはやっぱり重要で。ぼんのところで言えば、製品を作ることを完成させることのコミットは僕だったので、彼にはそういうビジネスの構築とか開発面をサポートしてもらってたけれども、ジャッジは僕だったんですよ。
「このデータじゃ、こういうデータが取れても信頼性ないよね」みたいなところとかをジャッジするのは僕だったので。製品として出せなくなったのは僕のジャッジです。ただ、プロセスとしては、彼がしっかり、もしうまく完成していたらめちゃくちゃ売れるような構築は一緒に作ろうとしていたし、これもできてたらもっとすごいことになってた。
へぇ〜。
はい。ちょっとね。この話はまた別の回に。コンシューマー向けと思われがちだったけれども、僕はB to Bがベストだと思っていたんで。これは発売しなかったんで、その話って外に出てないですよね。プロセスはすごく重要だと思います。
ちなみになんですけど、この2人へのバトンの渡し方というか、そのHossyさんの関わり方、たぶんどんどん減らしてはいくと思うんですけど、何かどういった感じでバトンを渡していったんですかね?
洋平には行程表みたいなのを作っていて、僕が後継者選びの時に話した形で、どういうふうなことをやってて、どういうタイムフレームで何ができたらOKっていうのを項目を書いてて、それに則ってやってもらったんですね。なので一個一個潰していくような形でやっていくと。
ぼんにはそういうのはあまりなく。
その行程表はどれぐらいの期間で終わったんですか?
最後の1年間というのは2人だけで運営できることを最終段階として実践するということが一番のポイントだったんで、最後の1年間っていうのは基本的に彼らが運営していくのを、僕の方では特に何か指示するとか、僕に確認して決定するみたいなことはほとんどなくやってましたね。
なので、もう最後はシミュレーションから実践に入って実際にやる。さっき、思ったよりもって言ってたのは、それまでの間、ちっちゃい子供が自転車を乗り始める時のように、後ろの荷台のところをこうね、ちょっと持ってあげながら走るところから、最後はもう手を離して疾走する、というようなイメージで。この時にさっき言ったようなのと、前回言ったような形で、2人が、僕が思っている以上にできた。
ふ〜ん。
で、これはまた戻っちゃいますけれども、事業承継のEpisode 4で話したように、やっぱり僕が残りながら彼らがやるんじゃなくて、僕は2025年の5月1日に必ずいなくなる。株式譲渡をしてファンドの人たちが所有者になるということも見えた上で、自分たちですべてをやらなきゃいけないというところでスイッチが切り替わった部分があるのかなと思うんですね。
なのでトリニティの事業承継の成功は、僕は成功と思ってますけれども、成功の一つのポイントは、やはり僕が残らないっていうことが結果、まあ一般的には創業社長がすぐいなくなるってちょっと大丈夫なのか? みたいなこともあるかもしれないんですけれども、トリニティの場合には、もともとちょっといろんな形でビジネスモデルとしては非常に強固であり、市場の環境もトリニティにとってはすごく追い風になっている。
この話はちょっとまた別にしますけれども、追い風が吹いている中で、さらにこの2人が足して僕よりも上回るっていう状態なので、本当にこれからのトリニティは今よりも強くなると思っています。
楽しみですね。
はい。
後継者の話を2週に渡ってお話しいただきましたが、来週からはまた別のテーマで、別のリアルな話をお伺いしていきたいと思っています。
はい。今回も結局長くなってしまったというところで。しょうがないですよね。本当にいろんなことがあるんで、はしょったらはしょったで、リアルじゃなくなるところもあるので。毎回2週に渡ったりして申し訳ないですけど。
(笑)楽しかったです。
毎週聴いていただければいいかなと思いますんで、また来週、新しい別のテーマでお話ししたいと思いますので、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
「リアル経営|企業経営の成功と失敗。等身大で語る台本なき社長のリアル。」
概要欄にこの番組のWebサイトへのリンクを張っております。 感想、メッセージ、リクエストなどそちらからいただければ嬉しいです。
毎週金曜朝6時配信です。
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ここまでのお相手は、Hossyこと星川哲視と
がじろうでした。
それではまた来週お耳にかかりましょう。
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