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星川哲視(Hossy)の個人サイト Hossy.org は、これまでの起業・経営・卒業など、さまざまな経験からの情報をブログ記事やPodcastなどさまざまな活動を通じてアウトプットするサイトです。

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乱高下する経済でも、為替レートだけが気になる理由

ドナルド・トランプ米大統領の奇想天外とも言える施策が続き、経済は大混乱、株価も乱高下しています。私自身はほとんど株式運用をしていないのであまり気にする必要がありません。それでも、ドル円為替レートだけは気になるのです。また急激に円安になってきている為替レートを見て、記事を書いてみようと思い立ちました。

1ヶ月でのチャートを見ても、ここ最近円安傾向であることが見て取れる。
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輸入業は円高、輸出業は円安が良い

知っている人はこの段落はスキップしてもらっても良いですが、基本的なところだけ説明しておきます。貿易業では大きく分けて輸入と輸出があります。

米国企業との取引、あるいは世界のどこであってもUSD建てで決済するビジネスに限定して考えると、輸入をビジネスとしている場合にはUSDで製品を仕入れ、日本で日本円で販売するので、製品価格が同じだとすると為替レートは円高の方が有利になります。

トランプ大統領時代に入ってからは円高傾向になっている。

たとえば、1ドルの製品を輸入する場合、1ドル=100円の為替レートであれば仕入れ価格は100円となりますので、20%の利益を乗せて販売するなら125円で販売すれば良いことになります。しかし、現在のように1ドル=148円になると仕入れ価格は148円となりますので、125円で販売していたら赤字になってしまいます。

逆に輸出では、USD建てでの販売価格が1ドルだった場合に、1ドル=100円の為替レートでは100円の収入となりますが、1ドル=148円であれば148円となるわけです。

実際には販売価格の上下が発生したりするので単純計算はできませんが、取引条件が変わらないという前提であれば、このようにドル建てでの価格や数量が変わらなくても、日本円においては大きく変わることになります。これがコントロール不能なのが貿易業の難しいところです。

半年で見ると、トランプ大統領の当選から円安に触れていって、施策が出てきて円高になっていったイメージ。

トリニティ時代は輸入だったので円高ラブ

トリニティ株式会社は海外から製品を輸入したり、中国で原材料調達や製造委託している費用はUSDが多かったので、円高の方がメリットがありました。一時期から、ものすごく円安基調になった際に人民元での支払いスキームを構築したため、一概にドル/円の為替レートだけでは語れなくなったところはあります。とはいえ、円高であることがメリットであるのは間違いありません。人民元に対しても同じ構造だからです。

ここ数年は円安基調なので輸入企業は厳しい時代です。それでもトリニティは収益を上げ続けてきたのはすごいなと思いますし、円高だったらもっと収益があったと考えると、円安に鍛えられたとも言えるのではないでしょうか。自分たちでコントロールできない外部環境を嘆いても仕方がないので、その中で何ができるかを考え、あらゆる手段を講じてリスクヘッジしていくということが、結果として強さに繋がっていくのだと思います。

今はエウレカスタジオと個人では円安ラブ

現在、代表取締役を務めているエウレカスタジオ株式会社は日本の会社でスマートフォン向けゲームを企画・開発しています。事業の収入のほとんどは広告収入です。自社のゲームアプリに広告枠を設け、その広告枠を販売することで収益を得ています。この広告枠の販売先のほとんどが海外企業で支払いはUSDなのです。

前述の例からすると、USDで入金があるので、日本円で給料やその他の経費を賄うにはUSDから日本円に転換する必要があります。それが円安だと同じUSDの売上であっても多くの日本円になるのです。というわけで、エウレカスタジオは厳密には輸出をしているわけではないのですが、円安が大好きな会社なのです。

もうひとつ、私個人の資産運用の大半がUSD建てだということです。資産運用については別途深く記事を書きたいと思っていますが、運用している資産および運用益がUSDの場合、円安であればあるほど日本円にした時の収益が高くなります。

というわけで、為替レートだけはiPhoneやMacのウィジェットにしてちょこちょこ気にして見るようになってしまっています。

1年で見るとかなり大きく山と谷が存在。

為替レートはどんな専門家であっても方向性は見えても、レート自体を正確に読める人はいないと思います。世界の安保情勢や経済状況、そしてトランプ大統領のような不確実要素が複雑に絡み合い変化し、さらには時としてセオリーとは違う動きもするからです。

その意味では、見ていても意味がないともいえるので止めてしまってもいいのかもしれません。心穏やかに生きていくためには、思い切ってウィジェットや通知を切ってしまうくらいしなければいけません。すぐにはできなさそうですが(笑)

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星川哲視

星川哲視

デジタルライフプロダクトを取り扱うトリニティ株式会社を起業、約20年経営の後「卒業」。

スマートフォン向けカジュアルゲーム企画・開発会社エウレカスタジオ株式会社代表取締役、投資会社コスモスタジオ代表取締役を兼任。

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